ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
全体
ハムスター
テニス
ミステリ
日常のこと
音楽
その他スポーツ
大相撲
映画
小説
ドラマ
高校受験
文楽
旅行
ウサギ
モルモット
未分類
以前の記事
2016年 08月
2016年 03月
2016年 02月
2012年 09月
2011年 07月
2011年 03月
2010年 10月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 02月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
最新のトラックバック
東レPPO 2007
from More to life
華麗なる敗者
from la mer | アンディ・..
ハムスターの飼育の基本
from ペットの飼育 ペットとの生活
矛盾だらけの大相撲
from ゆっくりゆっくり 音楽でも聴..
矛盾だらけの大相撲
from ゆっくりゆっくり 音楽でも聴..
「ナチョ・リブレ 覆面の..
from じゃがバタ~ 映画メモ
ハムちゃん夏ばてしてませ..
from ペットは犬?いやいや私はカメ..
MOTHER3プレイ開始!
from More to life
「ひよこはなぜ道を渡る」..
from 読書とジャンプ
私はこのダイエットで成功した
from 私はこのダイエットで成功した
お気に入りブログ
More to life
はむぅの宴
la mer | アンデ...
よる記。
メモ帳
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


ビヨルン・ボルグは永遠に

中学・高校生の頃、ボルグがいた。同時期にコナーズやマッケンローもいたが、カリスマ性では比べ物にならなかった。美しく、寡黙で、とにかく強かった。日本のCMにも出ていたこともある(コートにキスする姿が神々しかった)。しかし彼は25歳であっさり引退してしまう。

順風満帆な人生を送っていると思い込んでいたが、So-netチャンネル『天下の名勝負』シリーズでボルグ vs ナスターゼの試合を見た際、解説者の言葉に愕然となった。離婚、事業の失敗など次々と不運に見舞われ、決して幸福ではなかったという。その後、某テニス雑誌でも彼のその後について読む機会があった。膨大な負債を抱えてしまったそうだ。テニスの申し子はテニス以外の世界では巧く生きることができなかったのである。

今月に入り、突然ボルグに世界の注目が集まった。彼がウインブルドンで獲得したトロフィーを競売にかけることになった、というニュース。青天の霹靂である。ついにそこまで追い詰められたのか、と真っ暗な気持ちになった。



日本のサイトでもいろいろなところで話題になっているが、ぼんやり検索していたら、FREAKONOMICSというブログに行き当たった。Stephen J. Dubnerという人(The New York Times Magazineの元編集者でベストセラー作家、らしい)が書いている。「彼のトロフィーを買うだけのお金があったら、競売で落札する。でもトロフィーはボルグの家に置いてもらって、1年に1度一緒にお昼ごはんを食べるっていうのはどうかな」。
 また、Stephenがこのブログの中で「そもそも、ほかの誰かが勝ち取ったトロフィーを一体誰が欲しがるっていうんだい?」と問いかけたのに対して「たぶん、自分で描いたわけでもない絵や、自分で建てたのではない大邸宅に何百万ドルも出すタイプの人が買うんでしょ」なんていうコメントが書き込まれていたりするのも面白かった(それについてもすぐ反論が書き込まれていたが)。
 「ほかの誰かが勝ち取ったトロフィー」なんか買ったって仕方がない、灰皿にでもするのか? とはジミー・コナーズも言っている。いやぁ、でも、欲しいでしょ、それは。ボルグが手に取りキスしたトロフィーなんだから、手に入れなくても触ってみたいのが人情である。そして当然ながら、こういうことを考える人間がいるから売りに出されるのだ。

コナーズをはじめ、テニス・プレイヤーたちが過敏に反応し、憂慮し、怒る気持ちはよくわかる。しかし批判を覚悟で正直に言えば、たかがトロフィーじゃないか。ウインブルドン5連覇の価値は、金属の塊で測られるものではないはずだ。(ボルグの母国スウェーデンは「ゆりかごから墓場まで」の手厚い社会保障で有名だが)トロフィーを墓場まで持って行けというのだろうか。
 ゴッホやセザンヌの名画でさえ、「個人コレクション」に埋もれているものがある。そんな犯罪が許されるのなら、トロフィーを獲得した本人が、欲しい人に売るよ、と言って何が悪い。ボルグにはテニスしかなかったんだ、その彼にテニスは何をしてくれたの?と逆に問いただしたい(たぶん全然向いてないだろうが高額の報酬で誰かがコーチに雇うとか、ラケットやウエアの開発に協力してもらうとか、イベントを開催してエキジビション・マッチをしてもらうとか、どこかの国の天下りよろしく名誉職を用意して生活を保証するとか、ボルグのプライドを傷つけずに彼を救う方法はいくらでもあるように思う)。

今、現役で活躍している若いプレイヤーたちは、いつか引退する日のためにいろいろなことにチャレンジしているよ、と口を揃えて言う。健全なことだと思う。だが、ボルグのように不器用な生き方も、決して否定したくない。たとえトロフィーが人手に渡ったとしても、彼が残した記録は永遠だ。
[PR]
by slycat | 2006-03-14 03:38 | テニス
<< コンバット・ゾーンの娘:大人の都合 大相撲三月場所始まる >>