ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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モースはやっぱりチャーミングだがルイスも頑張る

ケーブルTVがデジタルになってミステリーチャンネルが見られるようになり、時間があるときはホームズやポワロ、ミス・マープルにバーナビー警部、フロスト警部と、イギリスのテレビシリーズを楽しめるようになった。そしてついに、ずっと見たかった『主任警部モース』シリーズを見るチャンスが巡ってきて、ほとんど毎日深夜テレビにかじりついていた。このところそれだけが楽しみだった。

コリン・デクスターの原作は13作、ドラマは33本で、多い分はオリジナル脚本である(と思う。短編のドラマ化があったかもしれないが2〜3本ほど見逃してしまってわからない)。モースとルイスがオーストラリアやイタリアに「出張」したりする回もあった。この2人が一緒に行動しているだけで楽しいので、特に不満はない。ちゃんと原作があるエピソードのほうで、だいぶ脚色されている点が気になったが、それでもファーストネームを尋ねられたモースが「皆はモースと呼んでいる」と答えるお約束のやりとりなどが採り入れられていて嬉しかった。

第1回を見たときは、モースを演じるJohn Thawが何となく怖い感じで、自分が抱いていたイメージと違うなぁと思ったのだが、見続けるうちに慣れ、気にならなくなった。むしろMr. Thawの顔が好きになって毎晩彼に会うのが楽しみになった。それに彼は声がとても素敵だ。ブラウニングやテニスンを引用するときなどは特に素晴らしい。
 そして何と言ってもルイスが最高だ。生真面目で、家族思い。扱いにくいモースを尊敬して常に味方となる彼を、Kevin Whatelyが原作どおりのイメージでバッチリと演じている。『森を抜ける道』だったと思うが、最後のやり取りなど秀逸だ。

Chief Inspector Morse: The glass is always half-full to you, isn't it, Lewis?
Detective Sergeant Lewis: "If you can meet with triumph and disaster, and treat those two imposters just the same".
Chief Inspector Morse: Kipling.
Detective Sergeant Lewis: No, All England Lawn Tennis Association, sir. Its written up above the players entrance, Centre Court.
Chief Inspector Morse: So it is.
(確かにモースの言う通りキプリングの詩なのだが……テニスファンにも嬉しい台詞)

しかしテレビシリーズには必ず最終回というものがある。そして本シリーズの最終回に、避けては通れない悲しい出来事が待っていることはわかっていた。原作が存在し彼が「モース」であるかぎり、どうしたってこの日が来る。

最後のエピソード『悔恨の日』は引退を間近に控えたモースが過去の事件の解決に動く。この回もだいぶ原作とは違っていたが、モースの孤独と悲哀はより色濃く描かれている。John Thaw自身の人生がこのドラマの後それほど残っていなかったことを思うと、さらに切ない。モースがついに倒れる場面は胸も張り裂けんばかりだった。
 そして極めつけはモースの最後の言葉。"Thank Lewis for me". 全英が泣いたに違いない。私は原作の終わり、ルイスが涙する場面で彼と一緒に泣くのだが、ドラマはそこまで追わなかった。霊安室での静かな別れを最後に、幕は下ろされた。

今回、このシリーズの放送があったおかげで原作を再び読み返したくなったが、なぜか手許には『ウッドストック行き最終バス』と『ジェリコ街の女』しか見当たらなかった。全部持っているはずなのだが、探すのも面倒なので改めて買おうと思ったら、「ウッドストック」と『キドリントンから消えた娘』しか残っていないことが判明した。何たるザマか。ミステリ専門出版社としてあまりにも情けない。Amazonで古本を買えそうなのでまぁよしとしておくけれど。
 物凄く腹が立ったが、とりあえず手許にあった「ウッドストック」をもう一度読む。賛否両論はあるだろうが、やはりこの第1作は傑作と呼んでよいだろう。この作品に関してはドラマより断然原作のほうがいい。恋するモースはチャーミングだった。特にラストシーンなど泣かせるじゃないですか。
 そしてすっかり忘れていて今更ながら驚いたのだが、ルイスはモースより年長だった(一体どうして忘れるんだろうか)。ルイスを演じているKevin WhatelyはJohn Thawよりも9歳年下だし、ドラマを見ていても年齢の逆転に何の違和感もなかったのだが……。

現在放送されている『バーナビー警部』『孤高の警部ジョージ・ジェントリー』もなかなか面白く、イギリスのオヤジどもはどうしてこんなに素敵なのだろうかと訝しく思いつつも楽しんで観ているが、やはりとどめはモース警部だ。ドラマの出来不出来はともかく、モースの独特な魅力は、誰にも真似のできるものではない。そしてその魅力を倍増させていたのが、ほかならぬルイスの存在だったのだろう。中年の上級刑事と若僧の図式は同じでも、ルイスに代わる相棒はいないのだった。

便利な世の中になったもので、今では何でもネットで調べられる。John Thawが2002年に亡くなってしまい、どんなに切望してもモース警部は復活できないのだが、ルイスは健在だ。何と何と、その名も"Lewis"というスピンオフがイギリスでは今も続行中ではないか。最新シリーズは2010年5月放送だという。
 真面目なルイス、あんまり学はないけれど思い遣りのあるルイス、万年部長刑事だったルイスが、Inspector(警部)として若い部下とともに事件を解決するTVシリーズだそうだ。写真を見たらルイス君もだいぶ老けたようだが、本当に嬉しい。「モース」シリーズを見た人なら誰でも、あの後ルイスはどうなっちゃったんだろうなぁと気になったはずだ。そんなファンの気持ちを尊重し、ドラマ化を考えたプロデューサーは実に偉い。しかもモースのシリーズが終わってから6年も経ってから始まったシリーズである。残念ながら日本のテレビ局にはこういう真似はできないだろうね。

頑張れルイス! そしていつか、日本でもこのドラマが放送されることを願う。
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by slycat | 2010-05-09 00:19 | ミステリ
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