ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
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カテゴリ:小説( 3 )

古龍が読みたい

武侠ドラマ『大旗英雄伝』の最終回を見た。えぇ〜っここまで引っ張っておいてそれはないでしょう、という終わり方。ああ可哀相な水霊光……。
 古龍は自分が創作した作中人物をほかの作品に登場させることがよくあるそうで、鉄中棠も楚留香シリーズ(小学館文庫)の中で「大侠」と呼ばれ名前だけ出てくる。大侠と言われるようになるくらいだから、ほかの作品で別の活躍が描かれているのかもしれないが、最終回を見たかぎりでは何だか騙されたような気持ちである。もっと別の結末を期待していたので、少しがっかりしてしまった。

それにしても、日本では古龍の作品を読むのが困難だ。以前は複数の出版社からいくつかシリーズが出ていたのだが、売れなかったのだろうか、今では絶版のようだ。古書店で買おうとすると、高いものは1冊9,000円近くする(ひどーい)。
 武侠小説のもう1人の巨匠、金庸のほうは、徳間書店が頑張ってくれているためいろいろ読める。これは本当に有難い。
 以前『天龍八部』を5巻まで読んだところで6巻を買おうとしたら版元品切と言われ、「徳間よお前もか」と目の前が真っ暗になったが、顧客サービス係に問い合わせたらすぐに回答がきて、いついつに出ますから、と教えてくれた。その後予定通りちゃんと増刷され、全8巻読み通すことができた。徳間書店様々である(注:この会社の回し者ではありません)。

先週、国立劇場の文楽12月公演を見に行ったのだが、演目の1作目『信州川中島合戦』輝虎配膳の段には『三国志(演義)』のエピソードが使われている、とパンフレットに書かれていた。
 中国の小説は、大昔から日本にとって馴染み深いものだったはずである。『三国志』『水滸伝』はシミュレーション・ゲームの世界でも根強い人気がある。今の日本ではウケない、という理由は見当たらないのだが……。

以前小学館から出ていた古龍の「陸小鳳伝奇」は、昨年早稲田出版というところからシリーズで3冊刊行された。が、その後ひっそりとしている。翻訳が大変なのか、やっぱり売れないのか。せっかくなのだから、続けてほかの作品も世に出して欲しいものである。出版社というものは、儲けを追求するばかりでなく、文化を守り担っていく役割があると思うから(無理かなぁ……)。

どうしても、どこからも出版されないというならば、中国語を勉強して原書を読むしかない。うーん、しかしこれは……一生かかっても無理そうだ。鉄中棠のその後が知りたいだけなのに。誰か翻訳してくれ〜!
 
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by slycat | 2007-12-22 02:10 | 小説

読めば幸せになれる本

『虫とけものと家族たち』『鳥とけものと親類たち』
ジェラルド・ダレル/池澤夏樹 訳(集英社文庫)

息子が次々と小動物を家に連れ込んでくるので、ある本のことを思い出した。動物学者にしてナチュラリストであるジェラルド(ジェリー)・ダレルが、ギリシアのコルフ島で過ごした少年時代の思い出を綴ったものである。
 イギリスの陰鬱な天候に業を煮やしたダレル一家の長男ラリーが、コルフ島へ移住しようと言い出すところから第1作『虫とけものと家族たち』は始まる。このラリーこそが、後に『アレクサンドリア四重奏』を世に送り出すことになる文豪ロレンス・ダレルなのだが、本書の舞台となった1935年には23歳、まだ若かった。ラリー、レズリーの2人の兄とマーゴという姉、そして母とともに、ジェリーはコルフ島の太陽のもと、黄金の5年間を過ごすことになる。

語り手のジェリーは当時10歳。手つかずの自然に恵まれたコルフ島で、この動物好きな少年はしょっちゅう動物や昆虫を家に持ち込んでは家族を驚かせる。
 カメ、カササギ、カマキリ、ミズヘビ、ハリネズミにフクロウ……。サソリの親子をマッチ箱に入れておき、ラリーが煙草を吸おうとして知らずに箱を開けたときの騒動などは抱腹絶倒である。息子が昆虫に興味がなく、我が家に持ち込むのがウサギやモルモット程度で本当に助かった、と思わされる。

文学をこよなく愛し無頼の生き方を極めようとするラリー、銃器に目がないレズリー、いつもニキビに悩まされているマーゴ、料理好きで心優しい母。最年少のジェリーも極端な動物好きという特徴をもっているが、彼の周りの大人たちも皆一風変わった人物ばかり。ここにコルフ島のユニークな住人が加わり、一家の暮らしは毎日ドタバタの連続である。
 この2冊のいずれを読んでも、1つひとつのエピソードの面白さにとにかく笑いが止まらない。そして大いに笑った後、心が温まる。ただの1人も悪人がいない、誰にも悪意がない世界。羨ましいなぁと思う。
 また一家の要であるお母さんの素晴らしさ。末っ子が次々に虫や動物を持ち帰っても、笑って飼うことを許してやる。ほかの子たちに対しても、それぞれの生き方を認め、好きなようにさせている。なかなか簡単にできることではないと思う。だからこそ、一家から(少なくとも)2人も偉人が出るということになるのだろう。

最初にこの2冊を読んだのは20年ほど前のことだ。当時は私も若くて、単純にお話の面白さにウケていただけだったが、改めて読み返すと、いろいろなことに気づく。
 ひとつには、この本に出てくるのが大人ばかりであること。島で同世代の友達がいなかったわけではなさそうだが(「友だちのフィレモン」「ちょっと好きだったある百姓の女の子」という記述がある)、メインのエピソードには絡んでこない。昔は全然不自然だと思わなかったが、親となった今読むと、10歳の子が子供同士で遊ばないというのは何だか変だなと思う。
 また、1935年はロレンス・ダレルが最初の結婚をした年で、コルフ行きには当然ながら妻を同伴しているにもかかわらず、ただのひと言も彼女については触れられていない。後で調べてみるまで、この当時ダレルはまだ独身だったのだと思い込んでいた。どうして彼女のことを書かなかったのだろうか(後で離婚したからかな?)。
 さらに、最初に読んだときから不思議に思っていたのだが、この一家はどうやって生計を立てていたのだろう。一応作家だったラリーを別にしても、なぜマーゴやレズリーは大学へも行かず働くでもなく、毎日遊んでいたのだろう。彼らの父親はengineerだったということだが、遊んで暮らせる財産を遺してくれたのだろうか。それとも、マーゴやレズリーの仕事については割愛されている、ということなのだろうか。

謎は謎を呼び深まるばかりだが、そんなことにかかわりなく、この本は楽しい。1ページめくった途端、日常のつまらないことを忘れさせてくれる。恐らくダレル一家を魅了したのと同じように、コルフ島の魔法が読者を別次元に連れていく。

残念ながら、私はこの2冊の続編、『風とけものと友人たち』を読んでいない。突然読みたくなってあちこちで探したが、絶版の上に古書店でも在庫がないようだ。持っている2冊の文庫でさえ、すでに入手困難となっている。版元には大いに文句を言いたいところだが、本との出合いもまた運命、出合ったときが読むべきときなのだろう。「いつか読めるさ」と待っているとロクなことがない。

息子にも読ませてやりたいが、代わりが手に入らない今、モノを大事にしない奴に渡すのもためらわれる。もうちょっと大人になったら読ませてやるか。彼が壁にぶつかるようなことがあったとき、この本はきっと慰めになることと思う。
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by slycat | 2007-11-11 18:32 | 小説

ヒトはなぜペットを飼うのか

ビースト
アリー・ケネン/羽地 和世 訳 早川書房

ほとんどの動物園では、動物に餌をやることが禁じられている。にもかかわらず、こっそり餌を与える人が後を絶たない。私も、できることなら餌をやりたい。どうしてなんだろう。動物にかぎらず、我が子が自分の作った料理を食べているのを見るのも嬉しい。人間は、何か根本的に他者を手なずけたいという欲求をもっているのかもしれない。

本書の主人公、スティーヴンは17歳。親が子育て不適格のため、他人の家で里子として厄介になっている。フツーの17歳であれば、スポーツに熱中したり、同級生に恋をしたり、楽しくて仕方がない年齢のはずだが、彼は毎日悩んでいる。秘密で飼っているペットの空腹を満たさなければならず、どうやって餌代を稼ぐか、いかに人目につかずに餌を与えるか、そんなことで頭がいっぱいだからである。
 ペットの正体はなかなか明らかにされないが、かなり面倒な生き物であることは想像に難くない。何しろブタ1頭丸ごと与えなければならないのだから。スティーヴンは律儀にアルバイト代をすべて餌につぎ込むが、どうもそれでもペットには十分ではないようだ。高校を中退し、特別な知識も技術もない彼にとって、アルバイトを確保するだけでも困難だというのに。
 しかもこのペットは、どうやら人間に危害を及ぼすらしい。何年もかけてそれを飼育してきたスティーヴンではあるが、さまざまな環境の変化から、もはや飼い続けることができないと判断した彼は、ついにペットを殺さなければならない時が来たことを悟る。

一体スティーヴンが何を飼っているのか、もちろん興味をひかれるのだが、本書を1ページ、また1ページと読み進ませる力は、謎解きにあるわけではない。偽りの家庭の中で不自由な生活を強いられ、将来の希望のない少年が、それでも何とか曲がらずに生きようとするいじらしさ。これが、とっくの昔に夢見る頃を過ぎた大人の胸をぎゅっと摑む。そして、育ち過ぎて手に負えなくなったペットを憎みつつ愛おしむ、一見相反する彼の気持ちがどこから来るのかを理解し、目頭が熱くなる。

だらしない大人が多い中で、唯一スティーヴンに手を差し伸べようとする鍛冶屋のエリックの存在がなかなかいい。甘やかすのではなく、叱りつけるのでもなく、自力で生きていけるようそっと手助けをしてくれる、子供にはそういう大人が必要なのだ。もっとも自分自身、そんな立派な大人にはなっていないのだが……。

ひとりの少年の成長を描いた物語。だけど、ありきたりの青春小説ではない。読み終えたとき、何かほっとするだろう。そう、ヒトはペットを飼わずにはいられない。
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by slycat | 2006-08-02 01:47 | 小説