ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
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<   2006年 08月 ( 14 )   > この月の画像一覧

志望校選びの決め手は?

もうすぐ2学期。中3の息子は週6日,1日7時間授業の塾通いを何とかこなした。中学最後の夏休みを塾一色で塗りつぶしてよかったのか,いまだ疑問が残るが,若くて話の上手な塾長先生のおかげで,親が思うほど苦痛ではなかったらしい。
 塾に行けばそれなりに勉強するけれど,家ではどうも集中できないようだ。大きな声では言えないが,これは遺伝に違いない。親ができなかったことは,やはり子供にも難しい。

1日7時間! きっぱり言うと,私はそんなに勉強したことは,生涯一度もない。中学生の頃は中間・期末テストの前だけ復習してノートを作ったくらいだし,高校受験のときもしゃかりきになって受験勉強をした記憶がない。
 だが,勉強する習慣がなかったため,高校では特に理系で苦労した。物事を順序立てて考える「頭」がなかったのである。入学した高校では,数学担当教師が代数系と幾何系で2人おり,彼らが入れ替わり立ち代わり数学を教えていた。全然頭に入らなかった。受験する前に,この高校は数学教育に力を入れている,という情報を得ておくべきだったが,何となくいい加減に偏差値で決めたのは失敗だった。
 それでも我が母校は自由な校風で制服もなく,高校生活そのものには悔いはない。高校時代の友人たちとはいまだに付き合いがあるし,担任の先生には卒業後も年賀状くらいは書いている。結果的には幸せだった。

そろそろ息子も志望校を決めなければならない。よい学友をもつことができれば,本人のよい刺激になり,よい学生生活を送ることができる,と思うので,なるべく諦めずにレベルの高いところを狙って欲しいと思うのが親心。しかし問題は偏差値の高低だけではない。
 本屋で学校案内を買ったら,制服の有無,学食の有無,宗教の有無,のほかに「頭髪服装検査」の有無について記載があるので驚いた。しかしこれは有用な情報だ。学校によっては毎朝頭髪・服装をチェックされると書かれている。いまだにこんな馬鹿げた習慣が残っているとは…。自分の子はそんな検査があるような学校には絶対に入れたくない。できれば制服もない学校がいい。アルバイトも,本人がしたいならできるところがいい。とにかく,なるべく子供を締め付けず,自主性に任せてくれる学校がいいなぁと思う。

本音を言えば,学食のある学校がいいのだが,滅多にないようだ。来年からは,毎朝弁当を作らなければならないのか……。
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by slycat | 2006-08-29 19:23 | 高校受験

懐かしのパンク時代

ストリート・キッズ
〜ニール・ケアリー・シリーズ〜
ドン・ウィンズロウ/東江 一紀 訳 創元推理文庫

13年前に出版され、本屋で一度は手に取ったもののなぜか読んでいなかった作品。たまたまシリーズ最終作が出版されたので、じゃぁ最初から読んでみるか、とようやく買ってきた。

父親は誰かわからず、母親はドラッグ中毒で食事もろくに与えてくれない。11歳のニール・ケアリーが探偵家業に手を染めることになったのは、たまたま掏摸を働こうとした相手が腕利きの探偵、ジョー・グレアムだったからだ。ジョーは某組織の雇われ探偵だが、ニールの素質を見抜いて探偵に必要なABCを叩き込んでくれ、やがてニールは組織の中でもピカイチの探偵となる。
 物語の時代設定は1976年。家出した上院議員の娘アリーを探し出すため、ニールは単身ロンドンに飛ぶ。捜索に与えられた期限は2ヵ月。果たしてニールはアリーをアメリカに連れて帰ることができるのか…。

ジョーの「探偵講座」がリアルである。尾行術や部屋の中にある小さな何か(例えばイヤリング)を探す術など、そのまま実践できそうだ。ニールはジョーのことを「父さん」と呼んでいるが、この親子関係がとてもいい。血のつながりはなくても、ジョーが教え込んだ処世術が、ニールの中に息づいている。

1976年というとロンドンはパンク・ロック華やかなりし時代。ピストルズやクラッシュがデビューした、あるいはデビュー前夜を迎えていた頃だ。本書の中でも捜査の都合上ニールが足を踏み入れたクラブで、バンドがパンクを演奏している。何だか懐かしかった。マーロウやアーチャーがクラブに入る、という場面は想像できないが、そこは23歳という若い探偵ならではだ。
 ニールは自分を雇っている組織の会長の計らいで一流校を修了し、コロンビア大学で英文学を学んでいる「インテリ」なので、最初はパンクに拒否反応を示す。だが、やがてそんな自分を恥じ、曲を受け入れ、歌詞を理解する。
「これは持たざる者の歌なのだ。千年に及ぶ階級社会を弾劾する怒りの叫びなのだ。……あちこちから押し寄せてきた怒りが、ニールをさらっていった。みんなの怒りを感じ取り、共感を覚えた。……」
 当時の熱気溢れるライブを小道具に使い、ニールに「決断」をさせるところがうまい。そして探偵の若さ、金や権力に対する嫌悪感が素直に描かれていて新鮮だ。プロ中のプロであり人の何倍も濃い人生を送ってきたとはいえ、ニールはまだ若い。物事に対する感性が柔軟で初々しい。ビジネスに対する冷徹さと、人間としての幼さが相対した結果、従来いなかった魅力的な探偵像を生み出している。本書は日本に紹介されたときから非常に評判がよかったが、なるほど、こういうわけだったのか、と今さらながら思った。

個人的に面白かったのは、家出したアリーをロンドンで目撃した少年が翌日試験だというので、ニールが「マクベス」をレクチャーするところ。
「…〝人間〟という言葉が何回出てくるかを講義し、特別に、比喩表現における色彩の使われ方についての注意点まで伝授した。」
 嫉妬が緑色だとか、学生の頃シェイクスピアの講義で習いましたっけ。アメリカでも日本でも、試験に出ることは同じなんだな、と思って何だかおかしくなった。f0061021_0385775.jpg
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by slycat | 2006-08-28 00:42 | ミステリ

うどんが食べたい

行かないと全然行かないのに、一度行くと癖になって行くのが映画館。息子のリクエストで、再び自転車に乗り『UDON』を観て来た。

『スーパーマン』にしようよ、と言ってみたのだが却下されてしまい、初日だから混雑してるかなーと恐る恐る行ったのだが、それほど客は入っていなかった。まだ夏休みだし、最後の週末だから、みんな海にでも行ったのかな。

で……。ハッピーエンドなのでとりあえず満足して出てきたものの、ひと言で言えば「甘い」映画だ。特に後半は甘甘だ。不覚にもちょびっと感動して涙ぐんだりしてしまったけど、これはいかん。
 いい加減な生き方をしてきた男が、夢破れて故郷に戻り、そこで自分のsoul food、ひいてはsoulを見つける話。前半はノリもよくスイスイ進む。豪華なゲストが意外なシーンでほんの数秒だけ顔を見せるのも面白い(何人かはすぐにわかったが、多分全員は見つけられなかったと思う)。
 それでもこの映画をそれほど評価できないのは、やはり監督が映画を知らないからだと思う。テレビのスペシャルドラマだったら何も問題はない。だけど、映画とテレビは違う。もっと勉強せぇよ、と言いたい。
 父と子の関係の描き方もいま一つだ。お父さんの出番多過ぎ。監督および脚本家は、「墓に布団はかけられぬ」って言葉を知らないのか。人は、どんなに頑張ってもほとんどが親の期待を汲むことができずに親を失うものだ。その痛みを抱えつつ、自分ができなかったことを子に託し、それも実現されずにさらに次の世代が痛みを引き継いでいく。その痛みあってこそ人間は美しいのである。安易に許しが描かれることには納得できない。
 垂れ流しのようにナレーションが入るのも気に入らない。ナレーションをどうしても使いたいなら、ブレッソンでも観てからにしなさい、と言いたい。これじゃNHKの朝ドラだ。

だがしかし。うどんはうまそうだった、これには文句のつけようがない。うどんを食べる醍醐味は余すところなく伝わった。残念ながら我が地元には美味しいうどんを出す店がないので、涎を垂らして見ているほかなかった。こういう食べ物をずっと育んできた四国、香川県は凄い。本当に羨ましい。

ああ、うどんが食べたい。この映画を観た人は、ほぼ間違いなくうどん屋に走ることだろう。明日あたり自分でひとつ、打ってみるかな?
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by slycat | 2006-08-27 01:26 | 映画

所詮は人間だもの

勤め人はみんなそうだと思うが、帰宅して、身の回りのことを片付けて、ああやれやれと思うともう深夜になっている。そこでテレビをつけると、ろくな番組がないので、それほど好きというわけでもないのにNHKばかり見ることになる。
 夕べも、韓国で起きた研究データ捏造事件を扱った番組をぼーっと見ていた。患者の遺伝子を基に身体の一部を作製し、難治性の疾患を治療するという再生医療。この治療法実現のため欠かせないES細胞をクローン技術によって作り出すことに成功した、と偽った医師らの「悪行」の顛末が語られていた。
 科学の世界で誰よりも先に業績を残したい、あわよくばそれで富・名誉を得たいと思う研究者の気持ちは、わからないでもない。そしていったん名誉を得た者が後押しをすると、捏造されたデータに基づくものであっても誰も疑わず、偽りの結果が一人歩きしてしまう構造も、そんなものかねぇ、と納得する。
 結局人間は無からは何も作れないのだ。人間の力を過大評価してはいけないな、と思う。ちょっとがっかりだ…。

しかし利用された患者の父親が語った言葉には、ズキンとした。脊髄を損傷した少年は、「夢の治療」の実現を信じて、自ら痛い思いをして細胞を提供した。少年に「また歩けるようになる」と約束し、親子に儚い夢を抱かせた医師に対して、さぞかし恨み骨髄だろうと思ったが、父親は「腹を立てる余裕すらない」と言った。「息子が歩けるようになるという可能性が1%もなくなってしまったのだから」。

この事件ではさまざまな人たちが迷惑を被ったが、権威を傷つけられた雑誌や肩入れして大恥をかいた研究者、それぞれの失望をすべて合わせても、「健康になれる」「普通の生活が送れるようになる」と期待した患者とその家族に与えた喪失感、絶望感の大きさには比べられない。人にとって可能性を奪われることがどんなに残酷か、まざまざと思い知らされた。

あの親子が、この事件で受けた痛手を乗り越えて、心から笑える日が早く来ればいいなと願う。
 
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by slycat | 2006-08-24 01:37 | 日常のこと

Hot Rod is back!

MASTERS SERIES CINCINNATI FINAL
A. Roddick def. J.-C. Ferrero 6-3, 6-4

シンシナティは快晴。暑いのは日本と変わらないだろうが、いかにもカラッとしていて羨ましい。
 ロディックとフェレロは実は昨年のシンシナティでも2回戦で対戦しているが、そのときはあっさりロディックが勝ち、決勝に進んだ。準決勝で苦手だったヒューイットを下しての決勝進出だったが、フェデラーに敗れてタイトル奪取はならなかった。それでも、ヒューイット相手にずいぶん我慢のラリーを続け、スライスをうまく使っていたのを思い出す。
 フェレロは昨年に続いて今年もノーシードだが、何しろブレイクを下し、ナダルを下し、ロブレドをも退けての決勝進出。腐っても鯛、といっては失礼だが、さすがに才能溢れるプレイヤー、いつまでも下位に甘んじている人ではない、ということを証明した。

フェレロは星の王子様(Le Petit Prince)と呼ばれていたが、精悍な感じが強くなってきた。26歳だもの、当たり前といえば当たり前だが。ロディックのほうも、やんちゃな坊やから立派な青年に成長した。かつては共にマスターズ・カップに出場した2人が、お互いの「格」にふさわしく決勝で顔を合わせたことは、本当に喜ばしい。

準決勝で見たかぎり、ロディックは別人のように大人になった、と思ったのだが、試合が始まると、非常に落ち着いてプレーしているものの、根本的な性格は変わんないなー、と思わず笑ってしまった。コイントスのときからさっさとネット前でフェレロを待っていたが、気が短いところは治らないようだ。
 コートチェンジでベンチに行き水分を補給するが、主審のコールを待たずにスタスタとコートに戻っていく。カメラがベンチに座ってゆっくりとスポーツドリンクを飲むフェレロを捉えると、フェレロの向こうにせかせかと歩き回っているロディックが映る。フェレロが主審に何か問いかけていたが、「まだtimeって言われてませんよね?」と聞いたのじゃないかと思う。終始この調子で、今年最初のタイトルを目前に、溢れる気合いを自分でも抑えられないようなロディックだった。

どうしても判官贔屓になってしまうので、この試合でも何となくフェレロに声援を送っていたが、ロディックはサーブはもちろん、リターンでもフェレロの一歩上を行っていた。久々、というか初めて見るような充実ぶりだった。残念ながら、フェレロのほうは気負いが逆効果となったか、準決勝に比べても凡ミスが多かった。1stセットはあっさりロディックが取る。

2ndセットに入ってもロディックの力は圧倒的だった。うわーこいつやっぱり強い、強いよ! 家人が寝静まった真夜中、独りでブツブツ声を出してしまう。
 しかし2-5まで追い込まれた後のフェレロ、このまま負けるもんか、と突然締まったプレーで応戦する。あぁ、これがもう少し早く出ていたら、また違った展開になっていたんだけれど…と思わせた。お客さんも大喜び。4-5まで追いついた。これがフェレロ、本当のフェレロなんだ。
 以前のロディックだったら、ひょっとしたらここでキレてミスを連発したかもしれない。しかし最後のゲームは本当に落ち着いていた。1本、また1本とエース。そしてとうとう、ロディックが今年初めてのタイトルを手にした。

USオープンで初優勝したとき、ロディックの目からわっと涙が溢れるのを見て、もらい泣きしたものだ。グランドスラムではないものの、マスターズ・シリーズでの久しぶりの優勝、嬉しくないはずがない。だが、今日のロディックは泣かなかった。腹這いになってコートにキスした後、観客席に走り、観客が差し伸べる手に触りながら、ぐるーっとスタジアムを回って行った。
 優勝者がさまざまなかたちで観客に感謝を表すのを見てきたが、こういうのは初めて。丸山 薫さんが「やっぱり彼はスターなんですね」とおっしゃるとおり、凡人がなかなかできないことを平然とやって見せ、それが絵になるところが凄い。まさにアメリカン・ヒーローだ。
 多くのプレイヤーが、優勝スピーチで決まり文句のように「本日来てくれた皆さんに感謝します」と言うが、本当に観客と喜びを分かち合えるのか、それにはやはり心に余裕がなければならないだろう。厳しいトレーニングを克服し、故障に泣いた日々を乗り越えての栄光である。自分を褒めるのはもちろんいいことだ。だが、観に来てくれる観客がいてこそスポーツが成り立つんだ、と感謝できるようになって、初めて真の勝者になれるのかもしれない。ロディックはついにそんな境地に立ったのではないか。そして、そのことが彼をここまで強くしたのではないか、今日の彼を見て、強く思った。

いやぁしかし、フェデラーもナダルもよくぞ負けてくれました。お蔭でフェレロの復活とロディックの成長をしっかり見つめることができた。やっぱりテニスも戦国時代でないと面白くない。間近に迫ったUSオープンがますます楽しみになった。
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by slycat | 2006-08-21 15:00 | テニス

3年振りの快挙

MASTERS SERIES CINCINNATI Semifinal
J.-C. Ferrero def. T. Robredo 6-3, 6-4
A. Roddick def. F. Gonzalez 6-3, 6-3

フェレーロとロディック、この2人の2003年における活躍は目を見張るものがあった。フェレーロはローランギャロスを制し、ロディックはUSオープンを制した。ロディックはこの年をランキングNo. 1で締めくくった。
 しかしすでに2003年のマスターズ・カップで、その後続くフェデラーの独走時代の幕開けが予感された。フェレロはラウンドロビンで1勝もできずヒューストンを去った。ロディックは準決勝までは進んだがフェデラーに敗れた。
 2004年、ローランギャロス以外のグランドスラムはすべてフェデラーの優勝、2005年はウインブルドン、USオープンのほかマスターズ・シリーズは出場すれば優勝、他を遠く引き離してNo. 1の座に君臨した。ロディックは2004、2005年とウインブルドンの決勝でフェデラーに敗れた。そのほかのグランドスラムでは決勝にすら残ることはできなかった。それでもランキング3位を維持したが、2005年のマスターズ・カップは故障で欠場、生彩を欠いた。
 そしてフェレロは、2004年ロッテルダムでの優勝後、水疱瘡を患い調子を狂わせ、さらに手首や肋骨の怪我が重なりトップ10から姿を消した。その間に10代のナダルがスペイン・テニスNo. 1の地位をさらっていき、デ杯の代表からも外されてしまった。

2006年シンシナティ。2回戦でフェデラーが新鋭マレーにまさかの敗退をしたことで、決勝に残る1人は当然ナダル、かと思われた。ところがここで、かつてのNo. 1が意地を見せた。フェレロの復活である。準決勝は、同じスペインの後輩、ロブレドとの対戦となった。
 久しぶりに見たフェレロは、昔(といっても3年前なのだが)と変わらずスリムで戦闘的。ウェアのスポンサーがLOTTOになっており、ラケットにはスポンサーすらついていなかった。つい先日までアガシと一緒にHEADのCMに出ていたと思っていたのに。しかもノーシード。対戦相手、第7シードのロブレドが、フェレロのかつてのスポンサー、タッキーニのウエアを着ているのがちょっと皮肉な感じだった。
 試合はスピーディかつダイナミック、お互いにスペイン・テニスらしい、振り抜きのいいフォアを連発した。クレーコートだったらもう少しボールのバウンドを見て高い打点から打つのだろうが、ハードコートだからか、ボールが弾んだ、と思うとすでに球は相手のコートに打ち込まれている。展開の速いラリーとなった。
 途中、ロブレドが左太腿の痛みを訴えてトレーナーが入った。解説の丸山 薫さんによれば、この脚の不調のためにロブレドが長いラリーを避けたため、前半のような速い展開になったのだろう、ということだ。
 どこの国の選手も、同郷の選手との対戦は気が進まないと口を揃えるが、このスペインの2人は、同国同士でも一歩も退かず、臆することなく真剣勝負を続けたところが実に立派だった。ロブレドは明らかに苦痛を堪えており、苦しい表情だったが、それでもあらゆる手を使ってのスマートなテニス。対するフェレロは端正な顔に闘志をむき出しにしてロブレドを左右に振り、次々にアングル・ショットを繰り出してはロブレドをコートの外へ、外へと追い出していく。
 マッチポイント、フェレロのサービスエースが微妙なところに決まった。今大会でも採用されているCG再現の権利を利用し、ロブレドがチャレンジした。結果は「in」でフェレロの勝利。劇的な幕切れだった。

第2試合はナイト・セッション。先週に引き続き、ゴンザレスが準決勝に進んでいる。そしてその相手は、お久しぶり、ロディックだった。
 ロディックはかつての英雄、ジミー・コナーズをコーチに迎えている。コナーズは客席には来ていなかったが、ギルバートと組んだマレーが2ヵ月足らずですでに目覚ましい結果を出しているので、こちらのコーチのほうも気になっていた。

正直言って、今回のロディックには驚いた。ギルバートがコーチだったときでさえ、途中で思うようなプレーができなくなるとキレてしまい、ミスを連続していた彼が、ようやく大人になったな、と感心するほどの落ち着きぶり。ボレーもバックハンドも格段に上手になっていた。
 もともと誰にも真似のできないサーブ力をもち、若くしてNo. 1に輝いた天才だが、素人目にもバックがよくなかった。また、じっくり機をうかがった後に決める、というような戦略的なプレーがどうも苦手なようで、打ち急いで失敗しているのでは、と思えるところがあった。それでもNo. 1になってしまうのだから実力は推して知るべし、だが、フェデラーがあまりにも完璧なので、何となく置いてきぼりをくっているように見えてしまっていた。

しかしこの試合のロディックは別人のようだった。一つひとつのショットを丁寧に打つし、ゴンザレスにパッシングを打たれても慌てない。決して悪いプレーをしているわけではないのにポイントのとれないゴンザレスのほうが苛立ちを隠せなかった。この素晴らしいプレーが「コナーズ効果」だとしたら、コナーズは偉大なプレイヤーであるだけでなく、偉大なコーチとして改めて讃えられなければならないだろう。

ゴンちゃんは今回も残念だった。しかし、ラケットをコートに投げつけて折ってしまっても、そのラケットをファンの子供にあげたり、負けてコートを去るときもサインに応えたりと、相変わらずナイスガイだった。いつか彼にも勝利の女神が微笑んでくれることを願っている。

決勝のカードはフェレロ vs ロディックとなった。2003年の栄光よ再び……。どちらが勝っても嬉しい。
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by slycat | 2006-08-21 00:51 | テニス

晴れ晴れ…だけど寂しい?

息子が実家に旅立った。ドア・トゥ・ドアでわずか2時間(特急利用)の距離ではあるが……。きちんとしたふるさとをもっている人には奇異に思えるだろうが、私にはふるさとと呼べるところがない。実家のある場所には、住んだことすらない。そこには友達もいない。だから、お盆だからといってあまり実家には行きたくない……。だって退屈なんだも〜ん。

転勤族の子供たちがすべてそうだとは断言できないが、自分の場合、ひとところにじっとしているのは苦痛である。2〜3年おきに引っ越すのが当たり前、という生活を送ってきたので、仕事すらひとつにまとめられず、転職歴は相当なものだ。さすがに40を越えたので、おとなしくしていようとは思っているが、環境を変えることによってもたらされるエネルギーに、ずいぶんお世話になってきた。今の会社に籍を置いてはや3年、そろそろムズムズしてきちゃんうんですよね…。

閑話休題。夜9時過ぎ、息子から電話がかかってきた。おじいちゃんはもう寝てしまい、おばちゃん(私の妹)は何をしているかわからない、おばあちゃんはお風呂に入っている…という状況の中、電話してきたのだった。こういうのって、いやぁ、子供って可愛いなぁ、などと思う。

夕食に何を食べたか、昼間に何をしたか、明日はどんな予定なのか、などとひとしきり聞いた後、「LOSTの次の回が届いてるよ」と報告(ネットのレンタル・サービスを利用しているので勝手に郵送されてくるのだ)。実は息子の帰りを待たずに見てしまっている最中の電話だったのだが、そこは私も大人なので「お前が帰ってきたら、一緒に見ようね」などと大嘘をつくのも平気だ。

息子は素直に「うん」と言う。「帰ってくる日には、何かおいしいものを食べさせてやるよ。何がいい?」と聞くと、「う〜ん…。考えとく」。傍にいないと凄く可愛いと思えるので、きっとご馳走を作ってやるぞ、と思う。

息子がいないのをいいことに、今日は特売のズワイガニを食べてLOSTを見ながらビールをガンガン飲んだ。お母さんだって人間なんだもんね。1日中仕事して疲れてるんだ、これくらいは大目に見てもらいたい。これぞ夏休み!
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by slycat | 2006-08-16 23:13 | 日常のこと

Lost in LOST

『LOST』 シーズン 1
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテインメント

『ツインピークス』『Xファイル』『キングダム』『ミレニアム』といろいろドラマにハマッてきた。またまたハマりそう…というか,すでにハマッているのだが,これは面白いっ。まだ最初の4話だけだが,息子と2人でドキドキしながら鑑賞した。

正直言って,第一印象はそんなに感心しなかった。何というか,とってもアメリカンな設定で,それが鼻についた。本作は飛行機事故により南の島に取り残された生存者たちのドラマだが,主人公らしき男性(ジャック)は格好いい上に医者だ。パニックを起こしかねない状況にあって常に正しい判断を下し,積極的に皆を引っ張っていくリーダーシップをもち,しかも医療技術があるからとっても役に立つ。ちょっと出来すぎじゃないの?と思う。
 しかし,そんなことにいちいち引っかかっていたら全然楽しめない。第一,イイ男,イイ女が登場しないドラマなんて誰も見ない(かく言う私だって)。そんなわけで,最初の印象はさっぱりと忘れ去り,ドラマにのめり込むことにした。

超アメリカンなジャックはともかく,ほかの登場人物たちは入念に選ばれており,人種もまんべんなくミックスされている。もちろんこれもドラマのお約束といえばそうなのだが,謎の美女,不思議な雰囲気をもつ中年男性,シングル妊婦,ミュージシャン,全然英語が話せない韓国人カップル……考えつく限りのあらゆる「典型」を上手に抽出し,キャスティングしている。
 飛行機に乗る,電車に乗る,船に乗る…大型の乗り物で移動する機会は多いが,同じ乗り物に居合わせた乗客がどんな人たちなのか,普通は考えることはない。どんな目的で乗っているのか,知ることもない。それがいったんこのような事故に遭い,九死に一生を得たとしたら……。『LOST』は,乗客それぞれの人生を掘り下げていき,出遭うはずのなかった人生が交わることによって生まれるスパークをドラマに仕立てている。単純な「サバイバル物」ではないのだった。

これはやめられなくなったな,と思ったのは第4話を見て。『ミレニアム』でお馴染みのテリー・オクイン演じるミスター・ロックを中心に据えたエピソードだ。第1話から小出しに彼のキャラクターが紹介されていたが,ここでようやく彼の過去が明らかになる。
 これが胸をギュっと締め付けるようなお話だったのだ。一緒に見ていた息子も,途中「ロックさん,どうなるの?」などとやきもきしていた。年の老若にかかわらず2人とも衝撃を受けたようだ。

息子は明日から私の実家で厄介になる。うるさいのがいなくなって,久しぶりに羽を伸ばせるチャンスだが,しっかり釘を刺されてしまった。
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「オレがいない間に(次の)LOST見ないでよ」
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by slycat | 2006-08-15 13:26 | ドラマ

王者強し

MASTERS SERIES TRONT FINAL
Roger Federer def. Richard Gasquet 2-6,6-3,6-2

1stセットをガスケが取ったときは、ついにフェデラー敗れるか?と思った。人間なんだもの、そういうこともあるだろう、とまで思った。しかしフェデラーは並みのチャンピオンではなかった。強い。強すぎる。

とにかく出場すれば決勝に進み、決勝まで行けば決して負けない。ヒューイット、ロディック、かつてNo. 1だった彼らが、一矢報いるどころか全く歯が立たず敗れ去っていく。昨年の全豪決勝でサフィンに敗れたヒューイットが、「あのフェデラーを倒したんだから、優勝しても不思議ではない」みたいな賛辞をサフィンに贈ったのは象徴的だ。よくよく考えれば変な祝福なのだが。

さすがに3年もフェデラーの時代が続くと、どのプレイヤーも打倒フェデラー!対策に抜かりがないらしく、王者も1セットくらいは落とすようになってきた。今大会でも、すべてストレート勝ちというわけではない。
 だが、1セット取られても崩れない。2セット取り返して結局勝つ。こうなってくると、あまりにも完璧だからいやだなぁ、なんて言っていられない。本当に勝利をその手に摑みたいのなら、こうするんだ!と手本を見せてくれる25歳の青年に、ただただ脱帽するのみである。

諦めないこと。集中すること。怒りに身を任せないこと。敵をよく観察すること。そして何より、自分の力を信じること……。そのまんま、我が子に言い聞かせたいことばかり。実はフェデラーは神様ではなく、等身大のヒーローだったのだ。ママに言われる前に、自分で気がついて修正しようとしているのだった。

何だかフェデラーが好きになってきた。苦し気だった1セット目の彼を見たからかもしれない。そういうフェデラーを見せてくれた、ガスケにも感謝。君も素晴らしかったよ!
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by slycat | 2006-08-15 00:34 | テニス

マレーに期待

MASTERS SERIES TRONT Semifinal
Richard Gasquet def. Andy Murray 6-2, 7-5
Roger Federer def. Fernando Gonzalez 6-1, 5-7, 6-3

フェデラー以外のシード選手があれよあれよと言う間に消える中、ガスケとマレー、ゴンザレスが準決勝に駒を進めて来た。ゴンちゃん、また準決勝でフェデラーと対戦とは運がない…が、今回もまたいい闘いっぷりを見せてくれた。

まずは第1試合。20歳のガスケと19歳のマレーの対戦となった。この「英仏戦争」の舞台がカナダのトロントというのも面白い。しかし何より注目していたのは、マレーの新コーチ、ブラッド・ギルバートがどんな戦略でマレーをコートに送り出したのか、という点だった。

ギルバートがロディックのコーチだった頃は、マスターズ・シリーズのたびに客席の彼を見ていた。ご承知のとおり、テニスでは「コーチング」が禁止されているのだが、ロディックがあまりにも不甲斐ないプレーをすると、ギルバートが頭を指差しながら何か怒鳴っているところをカメラが捉えた。「頭を使えと言ってるんでしょうねぇ」と解説者も言っていた。
 それでもロディックというプレイヤーは、ギルバートには従順な生徒だったと思う。2003年のマスターズ・カップ、その年相性の悪かったドイツのシュトラーに対して、ふだんなら早い段階でフォアを強打していくところを、ベースラインにとどまってかなり我慢のラリーを続けていたのが印象に残る。「きっとギルバートが、今日はBプランで行け、って言ったんだ」と家人と話したものである。
 ロディックがギルバートと別れたときはがっかりした。ロディックの父親と意見が合わなかったという噂があるが、その後ロディックがいまひとつ伸び悩んでいるようなので、もう少しギルバートの教えを受けるべきだったのではないか、と思われてならない。

そんなわけで、若いけれどsmartなテニスをするガスケに対して、未知数のマレーがどんなプレーで対抗するのか楽しみに、テレビをつけた。
 素人目には、まだギルバートの影響というのはよく見えなかった。しかし、初めてまともに試合するところを見たマレーに、正直に言って驚いた。これはひょっとしたらひょっとするかもしれない、凄い才能かもしれない。何が凄いって、表現するのも難しいのだが、「なんにもない」ことの凄まじさ、そんなものを見ていた。
 ラリーになると、1歳しか違わないにもかかわらず、ガスケには一日の長がある。クレーでも活躍するガスケだが、ハードコートでは足を細かく動かし、実に小気味の良いフットワーク。球種も多彩で、マレーを振り回す。柔らかいショットで敵をコートの前に誘っておいて、突然強打でウイナーをとる。身体的にも優れているが、いかにも「頭」を使ってるぞ、というのがよく見える。
 対するマレーは、何も考えてないのか、と思ってしまう試合ぶり。身体もまだできあがっていない印象だ。技術もいまひとつ。精神的な面でも弱さが目立つ。なのに、ときどきあり得ないスーパーショットを繰り出して、観客をどよめかせる。まだ何もできあがっていないのだ。陳腐な言い方だが、ダイアモンドの原石なのだった。これはギルバートが惚れるわけだ、と勝手に納得してしまう。

マレーに食らいつかれると、さすがにお利口さんのガスケも若いので、まるでジュニアのような意地の張り合い、全力の打ち合いとなり、これが見ていて物凄く面白い。私も年だよなーと思いながら、若い人たちが一所懸命何かに打ち込んでいる姿に目を奪われた。
 試合はガスケの勝利。しかし、今後マレーからは目が離せないな、というのが感想だ。もう少し鍛えて、もう少し集中力を高めれば、あるいはとんでもない化け方をするかもしれない。

マレーは今秋AIG OPENのため来日する。木曜からチケットを確保しているので、どうかそこまで残っていて欲しいと願うばかりだ。できれば、バグダティスとの対戦なんか見てみたいけど……(客席のギルバートも見たい)。

第2試合。試合前から、フェデラーが勝つと思っていた。でもゴンザレスが勝つところも見たかった。1セット目が終わって、あぁこりゃだめ、と観念したのだが、ゴンちゃんの粘りは素晴らしかった。解説の辻野さんもおっしゃっていたとおり、ゴンちゃんはあくまでも自分らしいテニスを貫いた。
 2セット目をとったときは、もしかしたら……と期待してしまった。息子と2人で「Latino heat!」(今は亡きエディ・ゲレロに合掌…)と応援した。結果はやっぱりフェデラーが勝ったのだけれど、王者相手に諦めなかったゴンザレスには惜しみなく拍手を送りたい。

決勝はガスケ対フェデラー。やっぱりフェデラーが勝つんだろうなぁ……。
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by slycat | 2006-08-13 23:14 | テニス