ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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救急車に乗ってしまった

日曜日、何の気なしに飲んだ薬に“あたり”、突然具合が悪くなった(薬の名前は公表しない)。まず、耳が痒くなり、次に掌、目の辺りの血管が拡張してきた感じがしてきた。そしてあっという間に全身に発疹が出てきて、慌てて鏡を見たらまぶたと唇が腫れ上がり、顔全体は後ろから凄い力で引っ張られたようにこわばっている。
 さっきの薬だ、と思い、トイレに駆け込んで指を喉に突っ込み、吐こうとした。しかしすでに症状が出ているのだから、時すでに遅し。そんなこんなしているうちに、今度は喉が苦しくなってきた。何とかならないかと思い、さらに悪あがき。ネットで薬の名前、副作用、治療、などと検索してみるが、「すぐに病院に行きましょう」と書かれているのを見て諦め、休日診療所の診療時間を確認するが、「もし対処できなかったら行くだけ無駄になる」と思い、タクシーでちゃんとした病院に行こうと決意。ここでようやく区内のN大H病院に電話した。
 ところが「内科に重症の患者さんが来ていて先生が出払っています。消防署の電話番号をお教えしますから。メモのご用意はよろしいですか?」と冷たい声。クソ〜と思いつつメモして、消防署に電話し、「薬のアレルギーでショックを起こしました。N大病院は駄目だということで、こちらで開いている病院を教えてもらえと言われたのですが」と説明する。だんだん声がかすれてくるのがわかった。消防署の人は、しばらく調べていたようだが、そのうち「救急車も呼べますよ」と言う。
 ずいぶん前から、救急車をタクシー代わりに呼ぶ輩が多いことが報道されており、そういう誤解を受けたくない、という気持ちがあって最初から119にかけることがためらわれたのだが、向こうがそう言ってくれるなら、ここは呼んでもらおう。そう思い、観念して「お願いします」と頼んだ。そこへ買い物(私が頼んでいた)から夫が帰って来たので、「救急車呼んだ。そのまま切らずに待ってくださいって言われたから電話代わって」と携帯を渡し、後は夫に任せてうずくまった。

5〜10分くらいで救急車が到着。すぐにストレッチャーに載せてもらい、酸素マスクを付けてもらって運ばれて行く。車中で救急隊員がいろいろと訊いてくる。何の薬を飲んだのか、ほかに病気はあるか、ふだんの血圧は……意識は清明で、自分ではきちんと答えたつもりだったのだが、一緒に乗っていった夫に言わせると、呂律が回っていなかったようだ。何度も同じことを訊かれるのに疲れた。体温が34度くらいになり、血圧も80くらいに下がってくると、だんだん投げ槍な気持ちになり、「もういいや、どうだって」と何もかも面倒になった。死ぬ前ってこういう感じなのかなぁなどと思う。
 救急隊員の人たちが大声で「とう骨とれない」「サチュレーションが上がった」などと口々に言うのが聞こえる。そのうち「アナフィラキシー・ショックです。普通の病院では対処できないので、救命救急センターに行きます」と伝えられた。ああそうですか、と思った。

電話で断られたN大の、隣の区にあるI病院の救命救急センターに着くと、すぐに治療室へ運ばれた。ドラマ『ER』とおんなじだぁ、とこの期に及んで思う。寝ている自分の両側に3〜4人ずつ医師らがいて、それぞれ何か言っている。解毒のために当然点滴が入れられることは承知していたが、両手の甲から針を入れられたのには参った。特に、最初に刺された左が無茶苦茶痛い。大の大人が「痛い痛い」と、こんな状況にあってなお喚くほど痛かった。入れたのは研修医だったのかなぁ、指導医らしき人が「ちゃんと刺しますって言ったか?」などと訊いている声がした。いや、そういう問題じゃなくて痛いの、単純に。
 胸部のX線写真を撮るときは、背中にフィルムを置くんだねーなどと感心していたが、痛いのは点滴だけではなかった。左上腕に筋注。これは血圧を上げる薬を入れるためだという。確かに痛いが、これはまぁ耐えられた。とにかく左手の甲が痛い。そんなこんなしていると、「採血します。これは普通と違って動脈から採るので、少し痛いですよ」と告げられる。「はい、チクッとしますよ〜」という声とともに肘の内側に針が入る。あれ、動脈ってそこにあったんだ、などと思っていると、右手の指先まで走っていく衝撃を感じた。チクッとかいうレベルじゃないよこれは。痛いというより稲妻のようなショックだった。これに対しても「痛い」とか「うわ〜」とか喚いたと思う。

怒濤のような治療が終わり、熱傷病室に移された。ほかに空いている部屋がなかったのだろう、個室である。気がつくと左手の点滴は外されており、右手だけになっていた。それから心電図モニターにつながれ、左の人差し指にも何か巻かれていた。モニター画面で脈拍や血圧などわかるようになっていたらしい。

最低でも24時間観察しなければならない、ということで、当然翌日は会社を休まなければならなくなった。しかしとにかく助かった。迅速で確実な治療のおかげで、昨日退院、今日こんなものが書けている。有難いことである。
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by slycat | 2007-02-28 19:08 | 日常のこと

何のための…?

去年,社員のほとんどがインフルエンザの予防接種を受けたが,今週に入り,社内で患者が出た。しかもA型インフルエンザ。受けた予防接種はB型のワクチンだから,何の役にも立たない。ああやれやれ人間とウイルスのイタチごっこである。

ところで,FOXチャンネルで毎週火曜日に放送しているドラマ「HOUSE」を楽しみにしている。今流れているのは再放送なのだが,芸の細かい演出なので,2度見ることが気にならない。
 最初にこのドラマを見たときは,「ついに鑑別診断までエンターテインメントになったのか,さすがハリウッド」と思った。毎回毎回,容易に診断がつかない患者が運び込まれては,スタッフたちが知恵を絞って病気の原因を探る。これが推理小説みたいで面白い。
 医は仁術というけれど,普通に暮らして大病をしなければ,名医に出会う機会はなく,したがって仁術を拝むチャンスもない。だからドラマを見る。夢を見る。
 ヒュー・ローリー演じるグレゴリー・ハウス医師のユニークなキャラクターが目を惹く。人気ドラマにはアウトサイダーがつきものだが,その「はぐれ」ぶりが半端じゃないのが小気味よい。また,映画『いまを生きる』で夢を断たれ死を選ぶ少年(可哀相で可哀相で泣きました…)を演じたロバート・ショーン・レナードがちゃっかり(?)大人になって出ている。

藪医者,とまでは呼ばないが,相性の悪い医師には何人も会ってきた。病気の説明をする際に人と目を合わせなかった医師,偉そうに人を見下したような口調で話す医師,水疱瘡の診断ができなかった医師,etc……。
 患者が「あの医者には二度とかかりたくない」と思うのは,どういうときか。大きく分けて,受診したことがかえってストレスになったときと,誤診されたとき,だと思う。ハウスがどんな医師かというと,非常に優秀で,かかって間違いのない医師だ。ただし,場合によっては診察を受けただけでストレスが溜まるかもしれない。

そもそも,ハウスという男は,人間愛から医師という職業を選んだのではなさそうだ。鼻風邪とか軽い腹痛などの患者には冷たい。しかし,命に関わる事態に直面したときは,決して逃げない。少々時間がかかったとしても,必ず解答を見つける。自分の高い能力を証明するために最も適切な場所を選んだら,そこは医療の現場だった,という感じである。
 しかし当然のことながらハウスも人間であるので,弱みもあれば感情もある。もちろん愛だってある。そこが面白いので,毎週火曜日が楽しみになるわけだ。

主演のヒュー・ローリーはゴールデン・グローブ賞を受賞したらしい。この勢いで,次のシーズンも早く放送して欲しいな,FOXチャンネル。24ばっかりで飽きちゃったから。
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by slycat | 2007-02-21 17:01 | 日常のこと

些細なことなんだけど

会社で隣に座っている同僚,先週からずっと咳が止まらない。喘息持ちなので,風邪を引くことを極端に恐れており,社内で風邪が流行るといやだなぁと思うが,今回はさらにオマケがある。

というのも,彼女は連休を利用して中国に旅行に行き,彼の地から帰ってきたばかり。昔読んだ『インフルエンザ』(岩波新書)によれば,中国大陸で飼われているブタやニワトリの体内でウイルスが変異し,やっかいな流行を呼ぶのではなかったかな。まさかとは思いつつも,何か厄介な病気ではないかと,つい疑ってしまう。
 中国の人に「ふざけるな」と叱られてしまうような考えだ。もちろん,鳥インフルエンザといえば今では日本の鶏のほうがヤバい。しかし喘息持ちでさえびっくりするほどにずっと咳が続いている状態は,やっぱり怖い。
 しかも,彼女はこれほど咳込みながら,医者にかかっていない。病院に行こうとしたら予約制だったので,今週の土曜日に予約を入れたのだと言う。「それまでに治らないかなー」などとも言っている。それがカチンとくる。どこの病院でもいいから,早く除菌してください,と言いたいのだ。休んでくれればもっと嬉しいが,頑張って仕事をしている人に「来ないでくれ」とも言えず,毎日おっかなびっくり出社している。

体力に自信のある人にはありがちだが,なるべく薬を飲まず,自然に治そうとする。確かにそのほうが身体にはよさそうだ。また,そういう人たちは治りも早い。3日くらいすればみんな元気になる。
 しかし,ウイルスなりバクテリアを持ち込まれる者にとってはつらい。たまたまその人間が異常に風邪を引きやすい体質だったりすると悲惨だ。毎週毎週別の原因による風邪を引き,毎週毎週病院に行かなければならない。風邪を引かなくても喘息の薬代だけで毎月1万円は飛んでいくというのに…。
 カスピ海ヨーグルトがいいとか,朝晩水を浴びるとか,乾布摩擦が効くとか,風邪を引かなくなる体質づくりについて,いろんな人がアドバイスしてくれる。でも今のところ効果はない。予防になるかどうかわからないまま,毎日マスクを着用するのが精一杯だ。

もし,神様か妖精が出てきて望みを叶えてくれると言われたら……迷わず言おう,「風邪を引かない人生をください」と。
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by slycat | 2007-02-20 14:56 | 日常のこと

考える力って

息子の受験勉強を「監視」する日々が続く。正直言って疲れた。監視されるほうもいやだろうが,するほうも面倒くさい。仕事でさんざん神経を遣っているのだから,家に帰ったら好きなことをしたい。

一番面倒なのは,毎日毎日,いちいち叱らなければならないことだ。全然褒めてやれないのが情けない。ほんとにあと1週間しかないんだぞバカタレ。昨日やったことくらい覚えて欲しい。

カリカリしているところへ,また人をイラつかせる答えを発見。社会(地理)の問題だが,年間の降水量と気温の変化を示すグラフを見て,それがどの都市か地図中のア~オで示しなさい,というもの。さらに「なぜそう思ったか」理由も書けという。

解答は新潟を示す記号で,理由は「冬に降水量が多いから」なのだが,息子は北海道を選んで「すごく寒いから」などと書いていた。あきれて物も言えない。
 グラフを見ると,私たちが住んでいる東京あたりとはだいぶ気候が違うことがわかる。気温は,冬は0度くらい,夏は30度近く,やや寒い地方で夏が涼しいかな,という感じで,どこが「すごく寒い」んだ。
 顕著なのは降水量が東京と全然違うことだ。東京は6~8月といえば梅雨でずっとじめじめするものだが,このグラフでは12月から2月頃にかけての降水量が半端じゃない。おそらく豪雪地方なのだろう。
 梅雨の時期に降水量が少ない,というと北海道でもよさそうだが,「日本海側は冬の降水量が多い」という知識と,東京より寒いとはいえ冬期の気温が零下までは下がっていないという事実を考え合わせれば,答えは新潟のほうが適当だろう。
 社会はやっぱり丸暗記!と思っていたのだが,どうも「考える力」を問う問題も増えているようだ。

しかしこんな問題,何も教科書を読み込まなくても毎日天気予報を見ているだけでもある程度わかるはずなんだけどな。
 昨日のニュースでも,各地の天気を表すグラフィックで,日本海側に雪だるまがずらっと並んでいた。東京であんなに雪が降るなんてことはありえない。
 勘のいい子,好奇心が強くて天気予報でも何でも,見たものに興味をもつ子だったら,ピンとくるのではないか。

目の前の入試も心配だが,好奇心のなさ,勘のニブさにも心配になってきた。自分の感性でしか生きていけないんだからね。しっかりしてくれ~~~!
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by slycat | 2007-02-15 18:49 | 高校受験

摂州合邦辻〜女は強し

友人にチケットを予約してもらい、再び文楽鑑賞。今回は、チラシの写真に惹かれて『摂州合邦辻』の「万代池の段」および「合邦庵室の段」を観に行った。
 右翼らしき宣伝カーが来ていて、そのためか警官がうじゃうじゃ待機しており、国立劇場周辺は物騒な雰囲気だったが、いざ劇場に入れば平和なもの。人気の演目らしく(しかもしばらく演ってなかったらしく)、会場は満員だった。

お話の内容は、河内国のお家騒動を背景に、国主の後妻「玉手御前」(お辻)が命を懸けて継子・俊徳丸を守る、というもの。非常にややこしいお膳立てで、現代人でなくても「???」というところなのだが、お芝居そのものは見せ場満載で面白い。

【万代池の段】
舞台の真ん中に、みすぼらしい掘建て小屋がある。右手に池。小屋は河内の国主高安左衛門道俊の嫡男、俊徳丸の住まい。俊徳丸は病のため視力を失い、顔には発疹が出ており、人目を忍んでひっそりと暮らしている。
 そこへ合邦(左衛門の妻玉手御前の父親)がやってきて、天王寺の参詣人相手に仏教の有難さを身振り手振りで語る。ちゃんと名前のある登場人物は、3人がかりで操る立派な人形だが、その他大勢の参詣人は1人で操るタイプで、みんな同じ顔。台詞のほうは2人の若い太夫が代わる代わる担当する。合邦と参詣人たちとのやり取りは、なかなか軽快で楽しめる。
 お布施を貰って合邦は昼寝。すると今度は俊徳丸の許嫁、浅香姫が登場。小屋から出てきた俊徳丸に、乞食と思って「このあたりに俊徳丸という美しいお若衆様はいらっしゃらないか」と尋ねる。声で浅香姫とわかった俊徳丸は、醜く変わった自らを恥じて、その男ならここにはいない、巡礼の旅に出た、と言って小屋に引きこもる。もちろん、人形遣いの方々も一緒に小屋に入っていく。意外に大きい、しっかりした小屋なのである。
 姫を追って来た家来の入平が、それは何か変だ、と思い、小屋に近づき「それでは俊徳丸様の後を追って熊野路へ行こう」と大声で言い、わざと「足音どしどし、どしどし」と去るふりをして、実は抜き足差し足、小屋の傍で待ち伏せすれば、2人が去ったと思い込んだ盲目の俊徳丸が小屋から出て来て嘆く。そこを2人が「やっぱり俊徳丸様だった」と駆け寄り、ああだこうだ、と言っているところに、家督を狙う俊徳丸の義理の兄、次郎丸が出てきて浅香姫を奪って行こうとすると、今度は昼寝から醒めた合邦が間に入って助ける……と目まぐるしい展開。
 この敵役、次郎丸に対して、浅香姫の家来が「ヤァ獅子舞鼻の千松面」と悪口を言うのが笑える。次郎丸の人形(頭)は、赤い顔で髷もツンツン立っており、いかにも不細工なのが可哀相。しかも合邦とやり合った挙げ句、結構な年寄りなのに合邦に投げ飛ばされて池でおぼれてしまう。舞台中央でポーズを決める合邦のはるか右後方で、ときどき池から顔を出すのがまた笑いを誘う。

【合邦庵室の段】
この作品の主役、玉手御前が役どころの魅力を魅せに魅せまくる場面。合邦夫婦の家に、継子・俊徳丸に恋をして出奔していた娘、玉手御前が訪ねて来る。母親のほうは娘可愛さにすぐにも家に入れてやろうとするが、元武士である合邦は許さない。しかし幽霊と思えばよい、との妻の言葉に親心が勝ち、それでは入れてやって茶漬けでも食べさせなさい、などと言う。このあたり、人の情けの描き方がとてもいい。
 ところがこの娘が、俊徳丸への恋は本物、何とか夫婦にさせてくれ、などと言うので、合邦は怒り狂う。妻に止められていったんは収まるが、ここで合邦に匿われていた俊徳丸と浅香姫が部屋から出て来て、玉手の言葉を聞いたからには一刻も早くここから立ち去ろう、などと話しているところに、再び玉手御前登場。玉手御前と浅香姫が、俊徳丸を巡って丁々発止、挙げ句の果てに殴り合い(?)の喧嘩になる。
 そこへ合邦が飛び出て来て、自分の娘を刀で刺す。武士を捨てて出家したのに我が娘を手にかけてしまった、「これが坊主のあろうことかい」と悲しむ父親に、すべては俊徳丸を次郎丸の魔手から守るため、家督さえ継がなければ命を狙われることもないからと毒を飲ませ病気にさせたのだ、と告白する玉手御前。父親を煽ってわざと刺させたのは、寅の年寅の月寅の日に生まれた自分の肝臓から生き血を採り俊徳丸に飲ませれば、病が全快するからだ、と言う。
 何もそこまで複雑なことをしなくても…と思うのだが、まぁそれはさておき。一同が「何と、そういうことであったのか!」と驚き、合点した後、「サァ父様、コレ鳩尾を切り裂いて、肝の生き血を取り、この鮑で早う、早う」と娘に言われるのに、「すべてがわかった今となっては、可愛い娘を切るなんてとんでもない」と尻込みするお父さん。さらに、「若役ぢゃ入平殿とやら、大儀ながら頼みます」と他人に押し付ける。押し付けられたほうも「これはまた迷惑千万」と引き受けない。
 仕方なく「もう人頼みには及ばぬ」と、何と本人自ら懐剣を手にして肝臓を切り裂く、という凄まじさ。いやぁ〜男の人って昔からだらしない、というか、女の人は強い、というか……。あまりにもあんまりな状況の中、生き血を鮑の杯に受け、しっかり俊徳丸に手渡して、玉手御前は息絶える。
 俊徳丸が生き血を飲み干すと……あら不思議、一瞬のうちに発疹は消え目はパッチリ(発疹・盲目のお面を外すらしいが早過ぎて見えなかった)。見事な最期を遂げた玉手御前を皆で讃えるのであった……という顛末。

玉手御前は左衛門の前妻に腰元として仕えていた女性で、忠義の心から正式な後継者を守り抜いたのがあっぱれ、ということなのだが、俊徳丸への恋は実は本物だった、という解釈もあるそうだ。人形の頭は「老女方」といって年増のものなのだが、実際には19か20歳、恋が本当のものであってもおかしくない、そのへんが哀れでもあり健気である。
 玉手を操った人形遣いは重要無形文化財保持者の吉田文雀氏、合邦は吉田文吾氏だったが、細やかな人形の動きに感服すると同時に、操っている際の真剣な表情にも圧倒される。そもそも人形と一緒に人間が舞台に上がり、しかもその人の顔が見える、という人形劇は、世界にも類がないと思われるが、これが全然気にならない、というか、むしろ舞台に雰囲気を出しているのだから凄い。

次の公演は『絵本太功記』。しばらく時代物が続きそう。江戸が身近に感じられるようになってきた。
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by slycat | 2007-02-12 01:29 | 文楽

歴史のお勉強は続く…

我が家の息子、唯一の長所は「根に持たない」ところ。喧嘩のことはすぐ忘れてくれたようだ。しかし歴史問題はなかなか侮れないことがわかった。

一緒に問題集を進めているが、「古墳」のところで、またもや親の知らないことが飛び出した。昔「仁徳天皇陵」と習った古墳は、今では「大仙古墳」と呼ぶらしい。理由はよくわからない。
 ほかにも、いろいろ遺跡の名前が出てくるが、知らないものばっかり。吉野ヶ里などは、ニュースなどでよく目にするのでどこにあるか、くらいは知っている。でもそこまで。三内丸山遺跡とか、聞いたこともないぞ(青森の人に叱られそう)。
 古墳のかたち、などもこの際勉強した。円墳、方墳、前方後円墳、前方後方墳の4種類があるらしい。不思議なことに、前円後方墳、というのは載ってない。なぜだろう。

いろいろと変化がみられる日本史に対して、世界史のほうは懐かしい記述ばかり。あんまり変わっていない。
「シュメール人の文字って何だっけ?」「楔形文字でしょ」「殷は?」「甲骨文字」「ドイツで化石が発見された人の先祖って何? クロマニヨン人?」「クロマニヨンはフランス語でしょ。ネアンデルタール人」。
 自分でも驚くほどあっさり記憶が蘇る。近代から現代まで進めば、きっとまた知らないことが噴出してくるのだろうが…。
 あ〜あ、高校受験も科目を選択できればいいのに。世界史だったらバッチリ教えられる、かもしれなかったのになぁ。
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by slycat | 2007-02-10 01:32 | 高校受験

歴史で大げんか

息子の勉強がどれくらい進んでいるのか試そうと、社会の問題集から問題を出していたところ、世代のギャップを思い知らされる「事件」が起こった。

それは、「欧米諸国のアジア侵略」という章を開いていたときのこと。「1957〜1959年、イギリス東インド会社軍のインド人やとい兵たちが各地で起こした」という説明文を基に、空欄を埋める問題を読み上げた(やとい兵って何だろう、傭兵だよな〜)。息子は答えられない。
 私は大学受験の科目に世界史を選んでいたので、日本史は全然駄目だが(それでも日本人か?)、世界史のほうの知識はうろ覚えながらも残っている。入試直前だというのに、こんなのも答えられないのか、と腹を立て、「セポイの乱、だろうが〜!!」と叱りつけた。
 息子曰く「そんなの習ってない」。そんな馬鹿な。勉強していない言い訳だと思った私は「習ってないなんてことがあるわけない。わからなかったら教科書を調べて今すぐ覚えればいいだろ〜」と怒り狂った。

ところが。調べたところ、本当に習っていなかったのだった。今では「セポイの乱」とは呼ばないのである。「インド大反乱」というらしい。このショック。ベルリンの壁が崩壊した時以来の衝撃だ。叱りつけた手前、引き下がるわけにもいかず「ええ〜い、セポイの乱って書いても合格だ!」などと訳のわからない捨て台詞を残して逃げてしまったが、お恥ずかしいかぎりである。

よく言われることだが、親が子供の勉強をみることには、やはり問題が多いものだ。職業が教師でもないと、今何が教えられているのかわからない。
 だけど…いつから変わったんだ、インド大反乱に。いやだなぁ、こんなところで年を感じるなんて……。明日の朝になったら、息子に謝らないと。
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by slycat | 2007-02-07 01:47 | 高校受験

今しなければならないことって?

東レPPOはめでたくヒンギスが優勝した。5年ブランクがあった人とは思えない偉業である。ダヴェンポートの優勝記録が4回でタイになっていたが、これでヒンギスがリード。リンジ−は子育てに専念すると思われるので、今後はヒンギスがどこまで記録を伸ばしていくのか、興味のあるところだ。

さて、遊んでばかりもいられない。今月23日はいよいよ都立高校の入試が行われる。もう後がない。親が遊んでいると子供も勉強しないので、少しは真面目なところを見せてやらないと。
 勉強部屋を与えているのだが、散らかし放題でぐちゃぐちゃ。しかもひとりにしておくと、机に向かったまま大口開けて寝てしまう。仕方がないので、ダイニング・テーブルで勉強させることにした。ひとりっ子で甘ったれなためか、意外に素直にテーブルの前に座っている。可愛い奴だな〜と思う半面、ティーンエイジャーがこんなんでいいのか?と疑問も湧く。

しかし、受験まで3週間を切った今、一体何をすればいいのだろう。通わせている塾では、冬休みの頃から行くたびに「過去問」をやらされているようだ。実はこれが気に入らない。
 過去の問題は過去のこと、今年同じ問題が出るわけもなかろうに、どうして毎回過去問を解かなければならないのか。問題に馴れろ、ということなのだろうか、度胸をつけておけ、ということか。

都立高校の問題に、意地悪なひっかけ問題が頻出するとも思えない。教科書に書かれていることをきちっと理解していればできる問題が出るんじゃないのかな。
 たとえば、息子は数学では図形が苦手、理科では生物系が苦手である。今さら完璧にマスターするのも不可能だろうから、点数をとれる問題で確実に点を稼いで欲しい。英語だったら、やっぱり急がば回れ、で単語を一つでも多く覚えて欲しいし、国語なら漢字の読み書きをしっかりして欲しい。
 理科・社会は暗記しなければならないから、やはり過去の問題を参考に、出題されそうなところにヤマを張ることになるのだろうが、社会なら地理をしっかり頭に入れて欲しい(歴史の問題でも地図が出てくるから)。遠回りに見えても、基礎さえしっかりしていれば、きっと応用できると信じているのだが。

残念なことに、自分が高校を受験したときどんなふうに勉強したのか、全然覚えていない。自分でも信じられないほど記憶がない。単語帳作ったりしてたけれど…。学ぶ内容は時代とともに変わっていくけれど、効果的な勉強方法というものは、きっとあると思うのに…アドバイスできない自分が不甲斐ない。

情けない親で申し訳ないが、とにかく傍について、見守ってやるつもりである。あまりにも遅すぎる決意だけど、何もしないと悔いが残りそうだ。どうか神様、3月1日を笑顔で迎えられますように…。
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by slycat | 2007-02-05 18:40 | 高校受験

東レPPOテニス 準決勝 2月3日(土)

地元で昼食をとろうとしたら、お店のご主人が怪我をなさった後とのことで、入り口にあらかじめ「お料理をお出しするのに時間がかかるかもしれません」と貼り紙があった。まぁいいや、準決勝ともなれば試合が長引くのは普通だし、とのんびり食事をとって、東京体育館へ。ところが、すでにヒンギス vs ディメンティエワ戦が始まっている。
 驚いて慌てて席へ急げば、誰かほかの人たちが座っていて「あれ? あれ?」。「3列目の41、42…」と言ったのが聞こえたらしく、「そこですよ」と教えてくれた方がいて、座っていた人たちを追い出すようなかたちで席についた。自由席までびっしり人が詰まっており、第1試合に来なかったのに、まさかこんなに遅れて来るとは、その人たちも思っていなかっただろう。
 東レPPOのチケットは、前年の9月頃には売り出されるが、昨年はちょうどその頃手許不如意だったため、一般発売が始まってやっと買えたのはこの日のチケットだけだった。コンサートに比べれば安いけど、やっぱり高いな、テニスのチケットって。先行販売のときにお金があればなぁ。でも塾の夏期講習費用だの、9月場所だのAIGだの、みんな一時に重なるんだもの、すっからかんだったんだ〜。

シングルス第2試合 Martina Hingis d. Elena Dementieva 6-4 6-3
愚痴はさておき、試合は面白かった。第2シード・第3シードが対決する好カード。しかも昨年決勝の対戦がいま再び蘇る!というわけで、ディメンティエワは大好きだけど、ちょっぴりヒンギス寄りの気持ちで観戦する。
 全豪のときに比べれば、ディメンティエワのサーブもだいぶよくなっていたと思う。何よりラリーが続くのが面白い。「ヒンギスの球、速くなったんじゃないの?」なんて息子が偉そうにつぶやくが、ディメンティエワの強烈なショットにひるむことなく、クロスからクロスへ、逆クロスからまたクロスへ。お互いにきわどいところを狙う真剣勝負。息を呑む応酬だ。
 まるでチェスのよう…と言われるヒンギスのプレースタイルに対して、パワーでは明らかに勝ると思われるディメンティエワのほうが、球種を使い分けてヒンギスを振り回そうとしていたのが意外な印象だった。しかし先に根負けした(?)ディメンティエワがドロップショットを放てば、すかさず前に出たヒンギスが慌てず騒がず処理、裏目に出ていたかもしれない。ディメンティエワのムーンボールが結構効果を上げていたようだが、スコア以上にヒンギスの優位が目立っていた。それでも、第1セット、1-5から4-5まで追い上げたディメンティエワの頑張りは賞賛に値する。
 第2セットもヒンギスが先行。今度もディメンティエワが粘ったが、6-3でヒンギスの勝利。見事、昨年のリベンジを果たした。
 ミスをしたとき、「やっちゃった〜!」とばかりにぴょんぴょん跳ねるヒンギスは可愛い。キレてラケットを投げるより、見ていてずっといい感じ。ステパネクは幸せ者だなぁ。以前は感情を表に出さなかったディメンティエワも、ここ2年ほどは“きちんと”発散するようになって、「キャーッ」とか何とか、自分を叱咤していたが、これまたとても可愛かった。

ダブルス第1試合 King/Stubbs (USA/AUS) d. Yan/Zheng (CHN/CHN) 7-5 4-6 7-6
第2シードのヤン/ ジェンに対して、キング/スタブスが意地を見せた。
 ノーシードではあるけれど、スタブスと言えばかつてブラックやレイモンドと組んで何度もタイトルを取っている強者、東レでも何度もお目にかかっているベテランである。35歳で現役、というのがいいじゃないか。ヴァニア・キングは昨年のAIG OPENで中村藍子相手に善戦していたのが印象に残っている。何となく、観客席の応援は中国ペア寄りだったようなので(同じアジアということで)、あまり大声は出さないようにしながらも、キング/スタブス組を応援していた。
 試合前に、アリーナ席に座っていたという男性が来て、「僕はもう帰るので、よろしければいかがですか?」と息子にチケットをくださった。せっかくだから、勉強にもなるし行って来い、と息子をアリーナに追いやって、ひとりで観戦。うるさいのがいなくなったのはよいけれど、急に静かになったためか、ちょっと眠気に襲われた。幸い、試合は伯仲でどちらも決め手に欠き、長引いた。少し居眠りしただけでは大勢に影響はなかったようだ(?)。気がつくと第1セットをキング/スタブス組がとっており、ベンチのヤン/ジェン組のところにコーチが走って来た。

ここで息子が席に帰ってきた。「後ろのおばさんたちがうるさくて我慢できない」と言う。「何でノーシードがここまで上がってきたのかしらね〜とか言ってたんで聞いてられなかった」そうだ。生意気なことこの上ないが、まぁ許そう。
 コーチングが功を奏したか、第2セットはヤン/ジェン組が盛り返した。スタブスが苛々しているのが、3階から見ていてもよくわかる。ペアになってまだ日が浅いのか、中国ペアに比べると少し息が合っていないかな。ダブルスで、2人のプレイヤーのど真ん中をボールが逃げていく、というのはコート上のプレイヤーたちにとって最悪ではないかと思われるが、結構な回数でそんなシーンがあった。しかもスタブスは、なぜか相手にボールをぶち当てられる羽目に陥り、何度も身体でボールを受けていた。
 しかしスタブスが許せないのは自分自身であるようで、ヤン/ジェンがウイナーを決めると、物凄く腹を立てていた。一度はコートに仰向けに寝てしまい死んだふり(?)をして観客を笑わせたが、悔し紛れにボールを蹴ったらボールガールに当たってしまい、警告を受けたのはいただけない。
 それでも、生真面目な中国ペアに比べ、スタブスには見ているだけで面白い、独特の魅力がある。ベテランならではのオーラというか。一方キングはスタブスに全面的な信頼をおいているようで、サーブごとの“打ち合わせ”でも、「お姉様の言う通り」とばかりにうなずいているのが可愛い。全身に「頑張るぞ!」という気合いが満ちていた。
 中国ペアは若い。さすがにスタブスは疲れを隠せなかった。何しろ体脂肪がほとんどないんじゃないか、という(私には実に羨ましい)体型である。試合が長引けば長引くほどスタミナが心配された。
 しかし、最後は気力の勝負となった。最近トップクラスになった人たちと、ずっとトップクラスを走ってきた人の違いというものか。そして、そんなトップの意地を、よくキングが受け止めて、自分のプレーを高めていった。どちらが勝ってもおかしくない試合だったが、やっぱりスタブスは凄かった、というのがこの日の総括である。

ダブルス第2試合 Raymond/Stosur (USA/AUS) d. Dulko/Tu (ARG/USA) 6-2 6-4
第1試合が長かったので、すでに19時になっていた。ハムスターに餌をやらなければならないので、残念ながら途中で席を立った。しかし、これはシードのとおり、ダブルス・ランキングNo. 1のレイモンドとストーサーのペアが負けるわけがない。特にストーサーのサーブがよく、ドゥルコに至っては返すこともできなかった。レイモンドの戦略・技術とストーサーのパワー、これ以上完璧なペアは考えられない。

今日のダブルス決勝は、かつてのパートナー同士、若い才能同士、が激突する。あぁチケットがあれば……。後悔先に立たず。今年こそは家計管理をしっかりしよう、そう誓った2月4日である。
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by slycat | 2007-02-04 13:28 | テニス