ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カテゴリ
全体
ハムスター
テニス
ミステリ
日常のこと
音楽
その他スポーツ
大相撲
映画
小説
ドラマ
高校受験
文楽
旅行
ウサギ
モルモット
未分類
以前の記事
2016年 08月
2016年 03月
2016年 02月
2012年 09月
2011年 07月
2011年 03月
2010年 10月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 02月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
最新のトラックバック
東レPPO 2007
from More to life
華麗なる敗者
from la mer | アンディ・..
ハムスターの飼育の基本
from ペットの飼育 ペットとの生活
矛盾だらけの大相撲
from ゆっくりゆっくり 音楽でも聴..
矛盾だらけの大相撲
from ゆっくりゆっくり 音楽でも聴..
「ナチョ・リブレ 覆面の..
from じゃがバタ~ 映画メモ
ハムちゃん夏ばてしてませ..
from ペットは犬?いやいや私はカメ..
MOTHER3プレイ開始!
from More to life
「ひよこはなぜ道を渡る」..
from 読書とジャンプ
私はこのダイエットで成功した
from 私はこのダイエットで成功した
お気に入りブログ
More to life
はむぅの宴
la mer | アンデ...
よる記。
メモ帳
ライフログ
検索
タグ
人気ジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<   2007年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

オーシャンズ13ーおじさんたちの底力

今回の“オーシャンズ”は男臭い映画となっていた。騙されて失意の底にある仲間を救うために、メンバーが立ち上がる。男どもの濃ぉ〜い友情の物語である。

音楽といい、色使いといい、60年代、70年代を意識しており、新作なのになぜか懐かしい雰囲気なのが中年の心をくすぐる。それに何といっても、今回コン・ゲームのきっかけを作るのはエリオット・グールド。もー大好き。今はすっかり太っちゃって、心筋梗塞起こすような役柄がハマってしまうところがやや悲しいが、70年代の彼は、現在のジョージ・クルーニーやブラピにも負けないほど輝いていたんだ。
 『ロング・グッドバイ』『…YOU…』『M★A★S★H』……どれも忘れられない。特に『ロング・グッドバイ』は、エリオット・グールドが原作を朗読した「カセットブック」まで買っちゃったくらい好きである(ただ残念なことに、A、B面とも同じ内容が入っていた! 洋書屋に文句を言って取り替えてもらったのだが、それでもA、B面同じ内容だったので諦めた。アメリカの出版社は何ていい加減なんだ……)。

閑話休題。本作では、オーシャンズが「原点に戻った」のが嬉しかった。正直に言って、2作目は面白かったけれど話がとっ散らかっていた(サイド・ストーリーの占める割合が大きかったでしょう)。今回はほとんど寄り道なし。まっすぐ目的に向かって進み続けるからわかりやすい。
 しかも倒すべき敵は超大物。かかる資金も莫大だ。にもかかわらず、メンバーが損得抜きでコンに取り組むところにグッとくる。

こういう映画の場合、敵役がつまんない人物だと興ざめだが、何と言ってもアル・パチーノが演じてくれるのだから、映画を観る前から面白いに決まっている。これほどの大御所を引っ張り出してきて作品を引き締めるところがニクい。
 さらに、1、2作目から続く因縁の人物たちがちゃっかり顔を出すのも、シリーズならではの嬉しいおまけだ。1粒で二度美味しい、というわけである。

次々出てくるいろんな仕掛けのすべてに意味があり、伏線があるのは1作目から変わらないが、う〜むと唸らされるだけでなく、腹を抱えて笑える設定がいくつもあって、2時間を超える上映時間が全く苦にならなかった。
 特に、アル・パチーノが経営するホテルに「Five Diamonds」賞を取らせまいとするオーシャンズの工作により、とばっちりを受ける格付け調査員が哀れで、可哀相でたまらないのに爆発的に笑わずにはいられない(隣で息子がゲラゲラと笑うこと、笑うこと……。ほかの観客、特に近くに座っていたカップル連が静かだったのは意外だった。デート中は笑わないのか?)。

ほかにも、こんな細かいところまで念を入れるか、という某工作の最中に革命を起こしてしまう双子たちには大いに笑った。1作目からだいぶ大人になったはずなのに未だに坊や扱いのマット・デイモンにもたっぷり笑わせてもらった。
 しかし、本作の主役はオッサンたちである。ジョージ・クルーニーはいい年だし、ブラピも老けた。アンディ・ガルシアにも『ブラックレイン』のときに感じた切ない若さはみじんもない。『ゴッドファザー』で観客を魅了したアル・パチーノも、本作ではつまらん強欲じじいに成り下がった。それでも、彼らが見せる“Good Bad Men”ぶり(あるいはBad Bad Manぶり)には一見の価値がある。円熟の極み、というか、青二才にはとても無理な奥深さ。若さばかりをよしとする日本の映画、ドラマは猛省すべきだと思う。Hurrah for Hollywood! 豪華な舞台だけでなく、俳優の層の厚さに、ハリウッドの底力を見せつけられた。

追記:ひとつショックだったのは、エンドタイトルを見ていたら「AKEBONO」「MUSASHIMARU」と出てきたのに、彼らの姿に全く気づかなかったことである。パンフレットを買ったら、解説を書いている石津文子氏という人も気づかなかったそうなので、私だけじゃなかったんだ、と変に安心したが、悔しいことに息子はちゃんと気づいたそうである。これから観る人は注意して見つけてください。
f0061021_1191399.jpg
[PR]
by slycat | 2007-08-28 01:23 | 映画

シンシナティ準決勝

R. Federer d. L. Hewitt 6-3, 6-7, 7-6

先週コートを湧かせたナダル、ジョコヴィッチは早々と姿を消し、ひょっとするとモヤが来るか?と思ったが、そのモヤを倒したヒューイットが準決勝に勝ち上がった。で、対戦相手はフェデラー。No. 1プレイヤーの実力はやっぱり計り知れない。
 それでも、このところ何となくフェデラーのプレーに陰りが出てきたような印象があり、こんなことを言うと熱烈なフェデラー・ファンに殺されかねないが、そろそろピークを過ぎる頃かなぁ、なんてことを感じている。強いのは強いのだが、ちょっと何かが変わってきたように思うのは私のような素人だけだろうか? サンプラスやアガシの例があるので、30歳までは大丈夫だと思うけど。

かたやヒューイット、ランキングを下げて今回もノーシードだが、今年はクレーでも頑張ったし、まだまだ終わる人ではない。フェデラー自身が要注意のプレイヤーとして名前を挙げている。20歳くらいの頃はあんまり好きじゃなかった。No. 1の座を下りてからのほうが彼のよさがわかるようになり、むしろ応援したくなってきている(身勝手だね)。この準決勝でも、ヒューイットに注目して観ていた。

立ち上がりはお互い調子が出ないような、煮え切らないプレー。フェデラーにはこういうことが多いので驚かないが、ヒューイットまで付き合っちゃだめじゃん。おまけにフットフォルトを2度もとられて運がない。ほかの選手では滅多に見ないのに、なぜかこの人は多いね、フットフォルト(何がいけないのかよくわからず息子にフットフォルトの「見本」を見せてもらったが、それでもよくわからなかった)。

第1セットは6-3でフェデラー。2セット目もこんな感じで終わっちゃうのかなぁと思っていた第3ゲーム、ヒューイットに素晴らしいバックハンドのウイナーが出た。両手バックの逆クロス! いやぁ〜どこをどう打ったらあんなコースにボールが飛ぶの(「俺には打てねぇな」と横で息子がボソリ。当たり前でしょー)。続いてやはりバックハンドでダウン・ザ・ラインにウイナーが決まり、眠れる獅子が目覚めたか、とワクワクする。デュースに持ち込んでヒューイットがゲームをキープ。ようやく面白くなってきた。

しかし相手をブレイクできない。フェデラーにブレイクさせない、というのは立派だが、フェデラーはタイブレイクに滅法強いので、このまま行ったら結局フェデラーのストレート勝ちになっちゃうのかなぁ、と少々諦めムードに入る。
 案の定、ポイントを先行したものの、じわじわと追い詰められフェデラーにマッチポイントを握られた。しかしヒューイットは諦めない。4度めのフットフォルトをとられてもなお踏ん張り、タイブレイクを制した(もちろんベンチに戻る際、主審に文句を言うのは忘れなかった)。

第3セットも気が抜けない展開となった。ひょっとしたら先週に続きフェデラーが負けるかもしれない、ヒューイットがシンシナティ優勝で完全復活するかもしれない、そう思うと眠気も吹き飛ぶ。早速息子が「ヒューイットが勝つほうに賭ける!」などと先走った。
 フェデラーには悪いが、彼がいつも通りのプレーをしても当たり前に見えてしまい、ヒューイットがいいプレーをするとやたらとインパクトがある。一進一退、互角のまま、またもやタイブレイク。しかしもう後がない。
 しかしここにきてヒューイットに元気がなくなってきた。フェデラーがポイント先行。追いつけない。ヒューイットのボールがネット……。ああまたしても。フェデラーは強かった。

それでも、シード選手が次々いなくなったこの大会で、ヒューイットがUS OPENを目前にしっかりと勝ち残ってきたことには大きな意味がある。20歳の頃と比べると少々力は落ちたかもしれないが、天賦の才だけに頼らなくなった今、かえって技術は高くなり、気力も充実していたように思う。そう、ヒューイットももうお父さんだものね。ニューヨークでの活躍が楽しみだ。
[PR]
by slycat | 2007-08-19 15:59 | テニス

ジョコヴィッチ優勝!

Montreal Rogers Masters
N. Djokovic d. R. Federer 7-6, 2-6, 7-6

準決勝はフェデラー vs ステパニク、ナダル vs ジョコヴィッチの組み合わせ。第1試合第1セットはステパニク(ヒンギスとの婚約、解消しちゃった!)が果敢にネットに出てフェデラーを振り回したが、第2セットでは力尽き、やっぱりねぇという感じでフェデラーが決勝進出。第2試合はナダルとジョコヴィッチが白熱のラリーを見せて盛り上がったが、膝の具合がいまいちだったのか、絶好調のジョコヴィッチに及ばず。両試合とも第1セットは競り、第2セットは勝者の圧勝というかたちになった。

ナダルとの試合を見て、えぇっジョコヴィッチってこんなに凄かったっけ、と思うほど、ジョコヴィッチは進化していた。昨年のローランギャロスでナダルと対戦したときは、うわーナダル負けちゃうかも、と思ったし、その後もぐんぐん力をつけて今年大活躍しているのは周知の事実だが、こんなにいいボール、こんなにいい角度で打つ人だったかなぁと驚かされっ放し。伸び盛りの選手を見る喜びでワクワクする。

フェデラーとジョコヴィッチ、何となく「似た者同士」という気がする。お互いに信じられないような球を打つ。ピンチのときの処理も神業のよう。フォームもきれい。とても美しいテニスだ。
 今までに「打倒フェデラー」を掲げて数多くの選手が戦略を練ってきたことと思うが、全くタイプの違うナダルのみが、主にクレーでフェデラーを苦しめた。しかしここでひとつ、ジョコヴィッチが新しい「フェデラー対策」を打ち出したように思う。……つまり、フェデラーに勝つために必要なのは、フェデラーになってしまうこと。さすがのフェデラーも、自分みたいな選手とプレーしたら苦戦する、ということだ。
 さらに言い換えれば、テニスが究極のかたちをとったとき、それは現在のフェデラーが見せているようなプレーになるということなのかもしれない。勿論、そこに到達するのは至難の業。それをジョコヴィッチはやっちゃった、のかな。

あっさり勝ったわけではない。第2セットは2-6で落としている。多くの選手はここで気力が萎えてしまうものだが、ジョコヴィッチは違った。集中力は途切れず、体力も十分に温存、観客を驚かせた「進化」は本物だった。
 ロブを追ったフェデラーのボールがネットにかかった瞬間、ジョコヴィッチは両の拳を固く握り締め、自分の勝利を味わっていた。その後の爽やかな笑顔。優勝スピーチでも言っていたが、「夢が叶った」とき、人はこういう顔になるのだろう。

それにしても凄い試合だった。ハードコートなので、とっさに足下のボールに対処する姿などを見ると、2人とも足をくじくのではないかと思い何度もハラハラさせられた。
 いい試合を見せてくれて2人とも、有難う。そしてジョコヴィッチ、金星おめでとう! セルビアの人たちも喜んでいることだろう。US OPENがますます楽しみになった。

あ、でもナダルは悔しいだろうなぁ……。早く膝を治さないと、ね。
[PR]
by slycat | 2007-08-13 11:54 | テニス

大阪ジタバタ記 その3(最終日)

あれこれと欲張って回った大阪旅行も最終日となった8月3日。ホテルのチェックアウトは正午なので、朝はのんびりと過ごし、大きな荷物はホテルに預けて、最後の観光に出かけた。

最終日は落語が聴きたい、と息子に言われていたので、繁盛亭に行くことにしていたが、繁華街ばかり歩いていたので少し目先を変えて四天王寺に向かう。興味のなさそうな息子だったが、最近某ギャグ漫画で聖徳太子ネタにウケていたので、太子ゆかりの寺ということで少し元気が出たようだ。

地下鉄に乗ろうと、前日味をしめた「一日乗車券」を買い、自動改札を抜けようとしたらピンポ〜ン。抜けられない。隣の機械でも試したがダメ。え〜っ何で?と焦って駅員さんに尋ねると、「今日は金曜日でノーマイカーデーですので、ノーマイカーチケットを買い直してください」とお金を返してくれた。そんな制度があったのか。一日乗車券は850円だが、「ノーマイカーフリーチケット」は何と600円。これは嬉しい。東京でも導入すればいいのに。
f0061021_1112614.jpg


千日前線で四天王寺前夕陽ケ丘まで行く。駅に降りて地上に出ると、道頓堀などとは違い静かな雰囲気である。どういうお寺かよく知らなかったので、正面からではなく横から境内に入ってしまったが、何だか非常に大きなお寺のようでやたらと広い。いくつも建物がある。勝手がわからないまま1つひとつ回って行く。くぐると知恵が宿るという大きな輪(名称はわからない……)は太宰府にもあったな。
f0061021_117669.jpg

f0061021_1172611.jpg

f0061021_1174398.jpg

池にはなぜか亀がたくさんいた。宝物館にも入ってみて、舞楽の装束や薬師如来像などを拝んだ後、布袋さんのところで前日のリベンジとばかりおみくじを引く。今回は大吉! やったぁ、これで報われた。息子のおみくじは「半吉」だった。小吉や中吉は知っているが、半分「吉」というのを見たのは初めて。西では当たり前なのだろうか? 門のところで鐘をついてから四天王寺を後にする。途中、古本屋の店先に謡のテキストがたくさんあり、新品同様なのに400円。買おうかと思って結局やめたが、普通にこういうものが無造作に売られているあたり、さすがに大阪は芸能の街だなぁと感心した。

昼食はぜひとも大阪の「きつねうどん」が食べたい、とガイドブックで「元祖」と書かれていたうどん屋さんへ。地下鉄の本町駅から歩く。台風が近づく暑い日で、うどん1杯のために汗だくになるなんて我々も物好きだなぁなどと自嘲しながら店を探す。
f0061021_11252842.jpg

大阪に住んでいた頃は子供だったので、外食と言えば親がハレの日限定で連れて行くという程度、町のうどん屋さんに入ったことはなかった。したがって“ちゃんとした”関西のうどんを食べたことが一度もない。
 「大阪のうどんってコシがないからいやだ」などと言っていた息子だったが、食べ始めると「うまい!」と言いながらペロッと平らげた。確かにコシはないけれど、暑さに疲れた身体にやさしいツルッとしたうどんは食べやすい。店内でも一番安いメニューなのに、きちんと柚子の皮が香りづけに入っているあたりにも感心。ネギも斜めに薄く切ってあって、庶民の食べ物ながら上品な感じがした。揚げはかなり甘めかな。これで私もようやく大阪のうどんを食ったぞ〜と思う。
f0061021_11301749.jpg


暑さにへばったので近くの喫茶店に入って涼をとる。アイスコーヒーを頼んで一服。こちらではコーヒーに入れるクリームを「フレッシュ」と言うらしい。ガイドブックをスーツケースに入れたままホテルに預けて来てしまったので、店を出る際、「繁盛亭へ行くにはどの駅で降りればよいですか?」と訊くと、店の人が親切に道程を教えてくれた。斜めに行くと堺筋本町の駅に出るから、そこから「南森町」へ行って北浜寄りの出口から外に出なさい、と。「楽しいですよ」と送り出してもらい、堺筋本町駅に向かって歩き出す。

無事駅には着いたが、ボケが始まっているのか元々方向音痴だからなのか、なぜか南森町ではなく「森ノ宮」へ行ってしまった。あれ、これは2日目に行った大阪城の近くじゃないの。幸い外に出る前に間違いに気づいたので、息子にさんざん罵倒されながら南森町に引き返す。
 大幅に時間をロスしてしまい、繁盛亭に着くとすでに3時近く。切符は買えるが立ち見になる。「席が空いていたら座ってください」と言われて2階に上ると、運よく席があった。
f0061021_1140105.jpg

f0061021_11402323.jpg

実は、大阪に行くんだからとわざわざ繁盛亭を目指したので、ふだん東京で寄席通いをしているわけでは全然ない。ふだんはテレビや深夜のラジオでしか聴いたことがない。息子は勿論、私にとってもこれが生まれて初めての生落語経験となる。テレビで観たときには気づかなかったが、噺家さんは羽織を着て高座に上がるけれど、噺の途中で羽織を脱ぐんですねぇ。そして途中でハンカチのようなものを懐から出し、所定の場所に置く。上から見ると、初めて“発見”することが多々あった。
 名前は忘れたが滑稽な釣り人の噺の途中で入り、その後桂春駒さんのヤブ医者が出て来るグロい噺、レツゴー長作さんの漫談に笑い、最後は笑福亭呂鶴さんの「青菜」。これを大阪弁で聴くのは初めてである。上方落語はテンポが速くて面白い。身振り手振りも派手な気がする。知っている噺でも別もののようで、爽やかに笑わせてもらった。

繁盛亭を出ると、この日の予定は終了。再び道頓堀に出てお好み焼きを食べ、ホテルに引き返して荷物を受け取り、新幹線に乗るため新大阪に向かうが、ここでまた欲を出して梅田で下車、お初天神に行く。いまだ名作『曾根崎心中』は未体験だが、ゆかりの場所くらいは行っておきたかった。
f0061021_1156093.jpg

f0061021_11592184.jpg

小さな神社であるが、空も暗くなっているというのに、お参りする人が結構いた。繁華街の真ん中に、ひっそりと建ち、しかし大事にされているようだ。境内には野良猫がたくさん住みついていた。突然黒い影が足下を走ったので「ギャッ」とばかりに驚いたが、何のことはない、可愛い目をした子猫だった。
f0061021_1215851.jpg


これで本当に旅は終わり。最後のイベントは「のぞみ52号」に乗ることで、最近新しく加わったN700系の車輛、これに乗りたくてわざわざ飛行機に乗るのをやめたのである(息子の希望じゃなく私の……)。根っからミーハーなのであった。残念ながら先頭の写真は撮れなかったが、一応「証拠」までに。
f0061021_1235312.jpg


わずか2泊3日の旅行だったが、それでも十分楽しめた。口を開けばすぐに観光客とバレるので、かえって気も楽だった。エスカレータの習慣、食べ物の味、なぜか地下鉄構内のあちらこちらに落ちているビーズ(多分携帯の飾りなのだろう)、いろいろと東京とは違って面白い。しかし東京よりずっと清潔な感じだった。渋谷みたいに下水や汚物の臭いはせず、清掃が行き届いていた。東京も、首都だと胸を張るばかりでなく、それに恥じないようにすべきだね。
[PR]
by slycat | 2007-08-08 12:13 | 旅行

大阪ジタバタ記 その2

移動と野球の応援で疲れ、ぐっすり眠って大阪第2日を迎える。ホテルの朝食(バイキング)は激しく不味かった。何よりコーヒーが煮詰まっていたのには腹が立ったが、宿泊費が格安なのでこんなものかと諦め、のんびり外に出る。小6のとき訪れて以来の大阪城に向かった。

f0061021_20585446.jpg

大阪に来てひとつ驚いたのは、地下鉄が縦横に走っていて物凄く便利な半面、1区間当たりの金額が高いこと。東京の都営地下鉄でさえ初乗り170円なのに、大阪市営地下鉄は200円である。ちょっと乗り降りすると、結構な金額となりイタい。
 しかし、うまくできているもので、「一日乗車券」というのがちゃんと売られている。駅売店で買えるし、切符の自動販売機でも買える。地元の人なら、1駅や2駅くらいなら電車になど乗らずに歩くのだろうが、土地勘がない観光客は地下鉄に乗ったほうが確実に目的地に行けるので、このパスは非常に有難い。しかも850円。買わない手はないでしょう。

台風が近づいているため湿度が上がり、陽射しも強かったが、お城の周りはきれいに整備され、ちょっとした都会のオアシスといった感じである。「この辺に勤めている人はいいね〜」などと言いながら歩く。

f0061021_2192137.jpg

天守閣に上るのに、5Fまでしかエレベータが使えず参った。最上階までは自分の足で階段を上らなければならない。ふだんの運動不足がたたってへとへとに。それでも、てっぺんに上ると風が吹いて爽やかな気分になった。

難波に戻り、公約どおり自由軒に向かう。織田作之助が毎日のように通ったという店は、レトロな感じが残っており、来てよかったなぁと思わせる。
f0061021_21512665.jpg

写真を撮る前にうっかりかき混ぜてしまったが、ご承知のように、カレーソースをまぶしたご飯の真ん中には、生卵が載っていた。息子を見て、お店の人が「辛いけれど大丈夫ですか?」と訊いてくれたが、心配ご無用。私の分まで1.5人前食べた。家でハムスターの餌係を務めるおじさんのために、5人前セットのお土産も買って行く。
f0061021_21514472.jpg


その後は道頓堀をぶらぶら歩き、法善寺横町を目指す。水かけ不動尊にお参りしておみくじを引いたら「凶」が出てがっくり。息子は小吉だった。そしてこれも公約どおりに夫婦善哉の店に入りぜんざいを食べる。森繁久彌や淡島千景の書、映画のパンフレットが額に入れられ飾られている。ぜんざい(東京では田舎しるこ、と呼ぶようだ)はお椀2つ分合わせても多過ぎる量ではなく、甘過ぎることもなく、歩き回って疲れた身体を癒してくれた。お椀に1つずつ入った白玉が可愛い。
f0061021_2202741.jpg


再び道頓堀を歩き、食いだおれ人形や「グリコ」を見て、心斎橋方面に進む。途中、昔よく母が昆布を買っていた店があり懐かしかった。吹田(関大前)からわざわざここまで来ていたのだから、よほどよい品を扱っているのだろう。
f0061021_23232873.jpg

f0061021_23235895.jpg

f0061021_223139.jpg


のんびりとではあるが1日歩き回って、最後はお楽しみ、国立文楽劇場。午前の部から三部通して観ようかな、とも思ったのだが、その辺は食い意地に負けて夜の部だけにした。
 東京の「小劇場」と違い、大阪の国立文楽劇場は大きい。エスカレータで2階に上がる。夕食の時間がとれないので息子には劇場で売られている幕の内弁当を買ってやり、自分は公演が終わってから考えることにして上演を待つ。息子にイヤフォンガイドを借りてやろうとしたら、「わかるからいい」と断られた。座席は中央9列目。公演日直前にチケットを入手したのに、こんなにいい席が残っているなんて夢みたいである。
f0061021_22193360.jpg


契情倭荘子 蝶の道行
相思相愛だったのに、主君の身代わりで亡くなった男女が蝶になって舞う、というもの。若手の太夫さんがずらりと並ぶ。太夫さん紹介の際、拍手が少ないのが気になった。大阪のお客さんはシビアなようだ。若手の人は、いつか自分も割れんばかりの拍手を貰おう、と修行に励むのだろうか。東京のお客さんがまんべんなく拍手するのを、どう思っているだろうか(案外、もののわからん客ばっか、と馬鹿にしてるのかなぁ……)。
 前半は明るい舞台で人形の着物もきれい、在りし日の恋の思い出が表現される。非常にきれいだが、だんだん眠たくなってきた。右隣の息子は初めての文楽鑑賞で興味津々、歩き疲れているはずだが若いので全然眠くなかったそうである。ハッと気づくと後半に差し掛かるところで、きれいな着物が一転して墨模様の白装束に変わった。ここからは飛ぶのも苦しそうになり、観ているほうもつらくなる表現。居眠りしてしまったので恥ずかしく、終わったときは正直に言ってほっとした。

伊勢音頭恋寝刃
休憩時間が20分もあって有難い。息子には弁当を食べるように言って、自分は売店のコーヒーを飲みながら一服。恥ずかしながらいまだスモーカーである私には、ちゃんとした喫煙所が設けてあることに感激する。中で煙草を吸っていたのは男性ばかりで少し居づらかったが、仕方がない。次の演目では絶対に眠りたくないんだもの。
 ついでに、断られたがやっぱりきちんと内容を理解してもらおうと、息子のためにイヤフォンガイドを借りる。息子がロビーに出て来て、「ええぇ〜借りたの? 550円もかかるのに勿体ない」などと言うが無視。そのケチな息子にねだられて売店で饅頭を買わされる。1個300円って。美味しいんだろうけれど、こっちのほうが高くないか? 2個買わされて、何となく納得できない母であった。

〜古市油屋の段〜
竹本住大夫さん、野澤錦糸さんに、今度は割れんばかりの大拍手。仕方ないのかなぁ、だって全然眠くなんてならないもの。

元侍の福岡貢は現在は伊勢神宮で禰宜を務める。主がなくした銘刀「青江下坂」を入手したものの、折紙(鑑定書)がない。遊郭「油屋」の上客、岩次が持っているらしい、ということで、恋仲である油屋の女郎お紺にそれとなく岩次を探るよう頼んでいる。「古市油屋の段」は、お紺が貢のため岩次になびこうと決意するところから始まる。
 住大夫さんの熱演のおかげでお紺のいじらしい気持ちが痛いほどよくわかるのに、何じゃい貢はっ! ホント、男って昔も今も変わらないわねぇなどと思いながら舞台に集中しようとすると、隣で息子がゲラゲラ笑っている。お鹿が貢に扇子で叩かれるシーンなどは弾けるように笑っていた。
 後で「何笑ってたの」と訊いたら、「イヤフォンガイド、お福の頭の説明とかさぁ〜。それに万野のことを“本当に嫌なババァなんです”とか言うんだもん」。なるほど、解説も東京とは違うらしい。「それに喜助が見てるのに全然気づかずに岩次が刀をすり替えたりして……貢は鈍いしさぁ」。いろいろとウケる要素があったようである。
 お紺が自分を見限って岩次に乗り換えたと勘違いしている貢に、情け容赦なく追い打ちをかける遣手・万野のすさまじさ。貢に向かって「斬れるものなら斬ってみろ」と煽る場面は客席も爆笑である。さすがに吉田蓑助さん、動きのキレは抜群。住大夫さんもよくまぁこれほど憎々し気に語れるものだと感服した。

〜奥庭十人斬りの段〜
ここからは豊竹咲大夫さん、鶴澤燕三さんに交替である。喜助の機転で正しく下坂を持って帰ったのに、中身を見もせず貢が血相を変えて油屋に欠け戻って来る。さぁ〜ここからが惨劇の始まり始まり。どんな演出なのか全然知らなかったので、腰が抜けるほど驚いた。隣では息子も飛び上がった。こ、これは……。貢が髪振り乱し、血まみれになって、刀をかざしつつ進んでいく様は、血も凍る迫力である。
 見終わった後、息子が、最初は貢の額にも血がついていた、と言うのだが、コンタクトレンズを入れていても目が悪い私にはそこまで見えなかった。終わりのほうではそんなものはなかったと思う。いずれにせよ、最初は一筋だった返り血がどんどん増えるなど、芸が恐ろしく細かかったのは間違いない。

「あ〜〜面白かった。また観たい」。せっかく大阪まで来て、もし「つまらない」と言われたら親もがっかりだなーと思っていたのだが、我が子の口からこういう言葉が出てきて、ことのほか嬉しかった。東京での公演は、一緒に観に行く人が決まっているので連れて行ったことがなかったが(9月のチケットもすでにゲット)、今度は日を改めて連れて行ってやろうかな、などと思った次第である。

そんなこんなで日が暮れて、大阪第2日はおしまい。夕食を食べ損なった母は、谷町九丁目の地下にある「成城石井」(東京のスーパーじゃん!)でますの寿司(富山じゃん!)を買ってホテルの部屋で食べたのだった(勿論、息子に半分持って行かれた……)。
[PR]
by slycat | 2007-08-05 23:28 | 旅行

大阪ジタバタ記 その1

8月1日(水)〜3日(金)、大阪へ旅行に行ってきた。旅慣れていないので準備もそこそこに、ガイドブックを2冊買って持って行った。

朝6時半に家を出て羽田に向かい、ANAに乗る。スチュワーデスさんが息子に「ポケモンおけいこボード」とピカチュウのハンカチを持ってきてくれたが、息子は赤面して断った。息子は小学生と間違われるほど小柄なのである。「俺、これが修学旅行とかだったら(友達が周りにいたら)、自殺しちゃうよ」と怒っていたが、くれるものは貰っておけばよいのに、と思った母であった。

1時間で予定通り伊丹空港に到着。初日のメインイベントは夕方から始まるタイガース×ヤクルト戦で、それまでの時間に何をするか全然決めていなかったが、観戦に備えて阪神百貨店のタイガース・ショップに行こうと思い、モノレールに乗ろうとしていきなりカルチャーショック。エスカレーターに乗る人が右に寄っている! いつもの癖で左側にいた私は、早速息子に馬鹿にされた。「母ちゃん知らないの? 大阪じゃぁ右なんだよ」。知らないよ、そんなこと。
 途中で阪急電車に乗り換える。色は33年前と同じだが、昔は白い縁取りはなかったように思う。1両目と最後の車輛は携帯の電源を切って乗るのだそうだ。東京の鉄道会社も見習えばいいのに。
f0061021_23342427.jpg

f0061021_23331078.jpg
息子に林威助のユニフォーム風“ジャージ”とタイガースのキャップ、タオルや応援用バットを買うと、荷物が邪魔なのでとりあえず上本町のホテルへ向かう。

シャワーを浴びてさっぱりしてから、まずは新世界に行って通天閣に上ろう、ということになった。富岡多恵子の短編を読んで、どんなところかいろいろ想像していたのだが、意外にこざっぱりしていた。
f0061021_23381078.jpg

f0061021_23391215.jpg


ビリケンさんの足をさんざん撫でて(特に右がすり減っていてちょっと可哀相)、展望台で大阪の街を見回して、お土産にビリケンさんのミニチュアを買って地上に降りる。その後ようやく昼食。ここに来たら、やっぱり食べたい串カツ。どこの店に入ればよくわからなかったので、東京でも名前の知られた「八重勝」の前へ。入り口のすぐ前の席がちょうど2つ空いていたのでラッキー!と店内に入る。その後あっという間に外に行列ができたので、本当に運がよかった。
f0061021_23433758.jpg

ちょっとしょぼい写真だが、なす(び)とエビです。ビールを飲んで、息子とあれこれ食べても3,500円ほど。安いなぁ〜。ふだん揚げ物はあまり食べないし、我が家の冷蔵庫にソースは入っていない。しかしここの串カツは衣が薄いので胃もたれもせず、ソースの味も想像していたよりサッパリしていてサラサラだったので、口に入れてすぐ「美味しい!」と思った。毎回ソースに漬けて食べるのも面白かった。回転寿司よりずっと楽しいね。注文するとき、アクセントが違うせいか「えっ」と聞き返されることが多かったけど……。

お腹もいっぱいになったので、もう一度ホテルに帰る。またシャワーを浴びて(暑いんだもの)、化粧を直してから出発。息子はユニフォームを着て行くかどうか迷っていたが、球場で着ることにして手に持って行った。西梅田に出て甲子園に向かう直通列車に乗ったら、ファンの人たちはみんなすでにユニフォームを着込んでおり、何も心配することはなかったのだが。

当たり前だが、甲子園に到着すると周りはタイガース・ファンばっかりだ。ヤクルト・ファンはさぞかし肩身が狭いだろう。残念ながらツタの葉は本物が取り払われプリントとなっていたが、息子には初めての、私には33年ぶりの甲子園(高校野球を観に来たことがある)、嫌がおうにも期待が高まる。
f0061021_05877.jpg
f0061021_053948.jpg

f0061021_06488.jpg

座席は一塁側アルプススタンドである。イエローシートは売り切れていた(ちょっとがっかり。甘かった)。f0061021_065942.jpg


その日のピッチャーは下柳。ヤクルトはグライシンガー。息子は「今日はエース対決だ!」と喜ぶが、1回表、いきなりヤクルトに1点入れられる。飛行機に乗って来たのだから、勝って欲しい。そう思って見ていたら阪神も負けじと点を取り返す。いい試合になったねぇ、と言いながらグラウンドを見つめる。
 困ったことになったのは3回。下柳が崩れる。周りからいっせいに「あぁ〜」とか「あかん」とかいう声が起こる。ヤクルトが3点追加。まぁしかし、これなら何とか挽回できそう、と思ったのも束の間、5回表でボコボコにされた。焦ってファーストにボールを投げれば悪送球、この日の下柳はいいところがない。おいおい岡田監督、どうしてピッチャー交代しないの、と思うのだが、なぜか監督は動かない。ヤクルトのバッターが次々とホームを踏む。ようやくピッチャーを交代させたがまた打たれ、結局7点取られて長いイニングが終わった。応援団の「ア〜ウ〜ト、アウト」が空しく響いた。

その後はタイガースも踏ん張って追加点を許すことはなかったが、すでに11-1。応援も湿りがちである。それでもラッキーセブン、風船は華麗に舞った。我々も勿論飛ばした。ヤクルトが粘ったので膨らませた風船を手にみんなジリジリ待たされ、あちらこちらでパン、パンと風船が割れる音がするのでちょっと怖かったが無事飛んで行った。f0061021_0303836.jpg


しかし9回裏、グライシンガーがマウンドを降りると、タイガースにもチャンスが到来。ついにシーツにヒット。その後もクリーンアップが役目を果たし2点をもぎ取った。がっかりして食べたり飲んだりで気を紛らわしていたファンも俄然立ち上がる。私は特にどの球団のファンという訳ではないのだが(強いて言うなら西武ファンか?)、阪神ファンのタイガースに対する愛には感動を覚えた。応援団の人たちも休まず演奏し、旗を振り、声を枯らす。妙な言い方しかできないが、これは美しいよ。ギリギリになって最後の頑張りを見せてくれる選手たちも偉かった。これがなかったらみんなガッカリだったことだろうが、おかげでそれなりに慰められた。

ホテルに帰る途中、地下道で息子に声をかけた男性がいた。「おぉっ、今日はタイガース勝ったか?」「負けちゃいました……」「あんたの応援、足りんかったんとちゃうか?」。
 後で、「畜生、思わず標準語で応えちゃったよ、東京者だってあきれられたかなぁ」と息子が悔しがった。「そうじゃなくて、突っ込まれたらぼけるべきだったんじゃないの?」と言うと、「そうか、俺が出なかったから負けた、とか言えばよかったかなぁ」……初めての甲子園はタイガースの敗戦という結果に終わったが、いい経験したよね。そんなことを思った大阪第1日であった。
[PR]
by slycat | 2007-08-05 00:49 | 旅行