ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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AIG OPEN 2007:本当に来るの?

2003年、ロディックが来日するはずだった。2005年、サフィンが来ると大いに期待したものの、結局来てくれなかった。昨年はフェデラーとヘンマンが来てくれて嬉しかったが、今年はさらに豪華な顔触れになりそうで、蓋を開けるまでは期待してはいけない、と自分を諌めつつ、来週の開催を前にドキドキである。

昨年に引き続きNo. 1のフェデラーが来てくれるのは勿論、ヒューイットにベルディヒ、ツルスノフ、ハース、ユーズニーの名前が挙がっている。ほかにも美し過ぎて怖いロペスや強烈サーブのカルロヴィッチ、渋いイ・ヒュンタクにトーマス・ヨハンソン、面白いスペイディアに、もうすぐ引退のギメルストプも出場予定選手に入っている。

そして、ATPの公式サイトには、ロディックとブレイクもNext Event, Tokyoと書かれている。ホンマかいな。AIGのサイトではひと言も触れられていないので、信じたいけれど信じられない。

AIG OPENは、大会のグレードでいえばInternational Gold、マスターズ・シリーズに次ぐもので、賞金も結構な額であるが、テニス・シーズンも終わりに近づいた今、わざわざ極東の地にやって来るメリットがあるとすれば、それはポイント稼ぎである。
 だけど、何といってもフェデラーが出場しちゃうのだから、優勝を狙うのは難しい。だったらヨーロッパに行ったほうがチャンスは広がる。無駄な体力を使うくらいなら、マドリッドまでおとなしくトレーニングに励む、という手もある。

あぁ、どうなるのかなぁ。今年は昨年同様、フェデラー人気でチケットが思うように入手できなかったのだが、4日と7日だけは何とか観られそうなのだ。息子と一緒にテニスを観に行くのも、ひょっとしたら最後になるかもしれないし、できれば白熱の試合が続いて欲しい……。ロディック、来てくれないかなぁ。コナーズの顔も拝みたいなぁ。

あと少しで開催なのに、まだドローもわからない。早く発表して欲しいものだ。

【追 記】 フェデラーはデ杯の後極度の疲労により医師から「10日以上は休養するように」と言われたそうで、AIG OPENを欠場することになった。代わりにダヴィド・フェレール、リシャール・ガスケが出場してくれるようだ。また女子の大会にな、何とヴィーナス・ウイリアムズが出場するんだって。フェデラー・ファンの人たちはがっかりだろうが、棚からぼた餅、と思えなくもない。
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by slycat | 2007-09-28 16:39 | テニス

なぜ

あんまり政治的なこととか、首を突っ込まないようにしているつもりだが、ミャンマーで起こっている悲劇に、何とかならないものかと胸を痛めている。日本人ジャーナリストも犠牲になったそうだ。逃げ惑う僧侶の姿を見ると、これが現実であることが信じられない。お坊さんですよ、お坊さん。お坊さんたちがこんな目に遭うなんてことがあるなんて。信長の時代じゃないんだから。
 ミャンマー大使館の前で国への支援を訴えていた女性の涙に、つられて泣いた。平和な国、日本は、ご近所の国の不幸を黙って見過ごすのだろうか。

時津風部屋の不祥事にも心が真っ暗になる。先輩力士が後輩に稽古をつけることを、昔から「可愛がる」と言うそうだが、「死」という結果を考えもせず暴力をふるうことが「稽古」だなんて、誰が信じられる? 17歳の少年は、もう戻ってこない。

先日、夜中にDVDで『ワンナイト・イン・モンコック』(2004年香港、イー・トンシン監督)を観たのだが、大陸から香港に出稼ぎに来た娼婦(セシリア・チョン)が、税関の役人に「なぜ香港は香る港というの?」と泣きながら問うシーンは、日本人の自分にもズシリと響いた。

なぜ日本は、「日の本」と書くのだろうか……。陽の光はすべての人を照らすわけじゃないのに。
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by slycat | 2007-09-28 00:32 | 日常のこと

菅原伝授手習鑑

ようやく涼しくなってきた9月15日、国立劇場に足を運んだ。この日、実は大相撲九月場所の観戦予定とバッティングしてしまい、息子のお守は夫に頼んだ。せっかく桝席が取れたのになぁ……。それでも、どっちを取るかと言われれば、こっちを取るしかないでしょう。神様が同情してくださったのか、この日幕内の相撲は今ひとつピリッとしない取組が多かったようである。

加茂堤の段
後に菅丞相(菅原道真)流罪の原因となる事件が起こる段。丞相に仕える梅王丸と、いわば敵方の左大臣、藤原時平に仕える松王丸が加茂堤でごろんとひと休みしているところから舞台は始まる。そこへ天皇の子、斎世親王に仕えている桜丸がやって来て、2人をまんまと騙してその場から追い払う。斎世親王と菅丞相の養女・苅屋姫は密かに思い合う仲、その逢い引きをお膳立てするためだった。しかし邪魔が入り、恥を晒しては一大事、と若い2人が駆け落ちしてしまったために菅丞相の立場が悪くなる……という前置きである。
 梅王丸、松王丸、桜丸は三つ子の設定なのだが、それぞれ首が異なり、その違いが性格やその後の運命をも違えている、というのが演出の細かさ。桜丸はいかにも優男で、恋女房八重との間もラブラブらしく、これから始まる悲劇を前に観客サービス。文楽を見始めてようやく1年経ったが、本当に組み立てが巧いんですね文楽は。
 姿を消した主を追わなければならない夫に代わり、斎世親王が乗ってきた牛車を御所まで戻さなければならない八重が、女の非力で必死に牛車を引っ張る姿は健気でもありおかしくもあり。女性が重い車を引っ張るシーンは、『摂州合邦辻』の万代池の段でも見たような。こういうのってやっぱり、何か色気をアピールしているんでしょうか。

筆法伝授の段
今回の公演は、昨年亡くなった吉田玉男氏を偲ぶもの。玉男氏が遣っていた人形の役割は、今回、愛弟子の吉田玉女氏が務める。残念ながらとうとう吉田玉男氏の芸は一度も拝見することができなかったので、かつてどう演じられていたのかまるっきりわからないのだが、この菅丞相の役というのは想像以上に困難なものであるということだけは理解できた。
 とにかく、菅丞相は人間離れしており神様のような存在である。動きがほとんどない。じっと佇んでいなければならず、それでいてそこに圧倒的な存在感を醸し出さなければならない。無茶苦茶難しい。第一立ちっ放しじゃ疲れるだろう、なんて庶民の目線で見ていたのだが、正直、私のような凡人にはよくわからないのだった。

それでも、ほかの「役者」が盛り立てるので、菅丞相がいかに偉大な人物であるかはよくわかった。天皇の命により、菅丞相の比類なき「筆法」を後世に伝えるべく、誰かにその技を伝授しなければならないのだが、菅丞相が後継者に選んだのは、勘当中の武部源蔵。弟子となった年数だけは一人前らしい左中弁希世(まれよ)は、自分こそが伝授されるとウキウキ(?)しているが、菅丞相の念頭に希世という候補はなかったらしい。
 源蔵に伝授させまじ、と頑張る希世のえげつない妨害が笑いを誘うが、源蔵にしてみれば、筆法伝授なんてどうでもいいから、何とか勘当を解いて欲しい。しかしそれだけは許さない菅丞相。源蔵勘当の原因となった彼の妻・戸浪が、落ちぶれても菅丞相の御台所から拝受した小袖を身にまとって参上するのがいじらしく、菅丞相のお姿を見たの見られなかったのと夫婦喧嘩するのも可愛らしい。この可愛らしい2人が一途に慕っているのだから、菅丞相は凄い人なんだろう、と、そういう理解の仕方で次の段へ。


築地の段
菅丞相は、養女・苅屋姫と斎世親王をくっつけて、自分が帝位につこうとしている、という疑いをかけられ閉門となる。慕う主君の一大事に駆けつける源蔵夫婦。ここがこの日一番気に入った場面だった。戸浪は手拭(?)を被って色っぽい。源蔵も凛々しい。この2人が、将来的に菅丞相一家に及ぶであろう藤原時平の迫害を予期して、菅丞相の幼い息子、菅秀才を連れて逃げるところが見せ場である。
 菅丞相の屋敷の前、閉ざされた門のところに位置する源蔵が、屋敷の塀の上にいる梅王丸から菅秀才を受け取る。こういう無私の行為って、時代は変わっても泣かせますねぇ。梅王丸が敵方に瓦を投げつけるところも、動きがあってなかなかの見物。このシーンから「寺子屋の段」の悲劇につながるんだな、ということはわかったのだが、残念なことに今回の公演に「寺子屋」は入っていない。チケットを取ってくれた友人は以前見ているそうで、それはそれは名場面だという。あー悔しい。いつか絶対観たいんだけど。

杖折檻の段
ここも泣かせる場面である。菅丞相流罪の原因を作った実の娘の苅屋姫に対し、養い親の菅丞相に面目が立たないと、老いた母、覚寿が娘を杖で打つ。それを姉の立田前が、妹はもはや菅丞相の娘となっているのだから打たせるわけにはいかない、自分を打てと母に迫る。そこに「待った」の声。びっくりして声の行方を辿ると、菅丞相が自ら彫った木像が……。この木像の不思議な現象は、「丞相名残の段」で活きてくる。

東天紅の段
一目見ただけで悪役とわかる宿禰太郎、これが立田前の夫だったとは。認識するのに少々時間がかかってしまったが、こいつがとんでもなく悪い奴で、菅丞相を亡き者にして出世をと目論んでいる。
 鶏が暁の時を告げると菅丞相の出立、そこで東天紅を使って本来の時刻よりも早く菅丞相をおびき出し、密かに暗殺しようという魂胆である。この辺、ちょっと現代人にはわかりづらいが、何とか東天紅を鳴かせようとする太郎と、その父・土師兵衛のやり取りには笑える。
 笑いのシーンとは裏腹に、夫と義父の企てに気づいた立田前が斬り捨てられるところは無惨である。哀れ、立田前は殺され池に投げ込まれる。こんな悪行を許してなるものか、という観客の無念を引きずって、次の段へ。

丞相名残の段
偽のお遣いがやってきて、菅丞相は流刑地に向かって出発する。立田前の姿が見当たらないので一同不審に思っていると、奴宅内が血痕を見つけ、池に飛び込んで立田前の遺体を引き上げる。宅内を演じるのは吉田蓑助氏。悲劇的なシーンにもかかわらず、ユーモラスな仕草で笑いを誘う。覚寿は、娘を殺したのが太郎であると見抜き、油断させておいて刺す。
 本物のお遣いが到着し、菅丞相を連れて行こうとすると、すでに出立した後だというのでモメるが、発ったはずの菅丞相が姿を現しみんな仰天。実は、偽のお遣いが連れて行ったのは木像の菅丞相だった……。
 あれやこれやと大騒ぎの後、悪者の悪だくみは喝破され、本物の菅丞相が本物の出立の時を迎える。ひとめ父に会いたいと願う苅屋姫を伏籠に隠す覚寿だったが、菅丞相に見抜かれる。姫が涙ながらにかける声に振り向く菅丞相、これが今生の別れ……。
 あらすじをいくら書いても、見ない人には何のことだかさっぱりわからないだろうが、菅丞相の神々しさ、彼を取り巻く人々のいじらしさ、律儀さ、は特筆に値する。

それで……
今回、自分の反応に驚いたことがひとつ。夏休み、大阪で住大夫さんの語りを堪能したのだが、今回の『菅原伝授手習鑑』では住大夫さんはいらっしゃらなかった。昼の部の『夏祭浪花鑑』に出ていらっしゃったからである。それでどうしたかと言うと……「物足りなかった」のである。太夫さんの語りは皆素晴らしいものだった、なのに物足りないとはおこがましいが、正直なところ、すっかり住大夫さんにハマッてしまい、あれ、あの語り口を聞かないことには満足できない、と思ってしまったのである。

あー面白かったのに残念だ。文楽って怖いなーと思った次第である。
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by slycat | 2007-09-20 01:30 | 文楽

No. 1が揃って優勝

US OPEN Women's FINAL, J. Henin d. S. Kuznetsova 6-1, 6-3

試合前のセレモニーでは、大好きなキャロル・キングがGod Bless Americaを歌った。決勝のカードはエナン対クズネツォワ。エナンは2003年、クズネツォワは2004年と前回の優勝から、いずれも間が空いている。ここでもう一度トロフィーを手にしたいという気持ちは、お互いに強いはずだった。

しかし、試合が始まってみると、気持ちの強さではダントツにエナンが上回っていたようだ。ヴィーナスとの準決勝、第2セットから様子がおかしかったが、何となくピリッとしない。えーまた去年みたいになっちゃうんじゃないかとハラハラした。それでも、ポイントはエナンが先行。
 スコアだけ見たら、よっぽどエナンがガンガン押していったようだが、決してそんなことはなかった。ダブルフォルトの連発に凡ミス、つけ込もうと思えばいつでもつけ込めそうな危ういプレー。なのにクズネツォワは、またもヘビに睨まれたカエル状態となり、見ているこちらはキツネにつままれたような感じになった。

優勝セレモニーが始まり、さすがにこわばった表情のクズネツォワ。でも司会者が「今は笑うのも難しいと思いますが……」と語りかけると、パッと華やかな笑顔を見せてくれた。2004年に優勝したときはポニーテイルに歯列矯正器をのティーンエイジャーだったが、この3年で本当に美しい女性に成長した。気の利かない司会者がインタビューを終えようとすると、「もうひと言」と申し出て自分のチームに感謝の気持ちを伝えたのも好ましかった。
 エナンのほうは、勝利の喜びを噛み締めていた。いろいろと胸をよぎる思いはあったのだろうが、終始満面の笑顔だった。前回勝ったときはピエールがいたんだな……あのときも観客席に上っていったんだった(彼はテレビで元妻の試合を見るのだろうか?)。今回も勿論上っていったが、コーチの許へ急ぐエナンを追っかけようとした警護の男性が何かにつまづいて転んでいたのがおかしかった。

この4年、エナンはいろいろな苦難を乗り越えてきた。初めてUS OPENのタイトルを取ったとき、その後自分が離婚や病気で苦しむことになるとは、夢にも思っていなかっただろう。しかし苦労しただけでは勝てない。苦しんでも苦しんでもご褒美をもらえない人もいる。やはり彼女は勝つための条件をクリアした選ばれしもの、テニスの女神のお眼鏡にかなった人物なのだと思う。

何はともあれ、2人ともお疲れさま。そしておめでとう。


US OPEN Men's FINAL, R. Federer d. N. Djokovic 7-6, 7-6, 6-4

男子決勝前のセレモニーでは、これまた大好きなライザ・ミネリがGod Bless Americaを歌った。何たる贅沢……。テニスばかりでなく、一流のエンターテイナーのミニ・コンサートまで体験できるなんて。AIG OPENもセレモニーにはもっとお金をかけて欲しいな(そして準優勝者のプレートも、もっとゴージャスにしてあげて欲しい。あまりにも貧相だ)。

試合前のインタビューで、ジョコヴィッチが「ベストを尽くすとか、いいテニスをするとか、そんなのは目標じゃない。勝ちに行く」という意味のことを話していたのが印象的だった。SF前のダヴィデンコとは大違い、と言ったらダヴィデンコが可哀相だが、「僕はまだトップじゃない。フェデラーに勝てたら自信がもてると思うけど」という言葉は、彼の控えめな性格を表していて好ましい一方、何だか試合の前から負けているような感じがしてしまった。彼も立派な大人なので、もはや20歳の若者のような強気な発言はできないのかもしれないが。

真面目そうなルックスにそぐわず、ジョコヴィッチはなかなかお茶目な青年でもある。スピーチが巧い。テレビで少し紹介された、シャワポワや ナダルの物真似には抱腹絶倒した。彼のユーモアは、チャリティ・マッチやエキシビションなどでアガシやロディックが見せていたような観客サービスとはひと味違う。サフィンのおふざけよりわかりやすい。現在のNo. 1、No. 2がどちらかと言えば「いい子ちゃん」なので、こういうエンタテインメント性をもった選手がトップの仲間入りをしたことは、テニス・シーンにとってもよさそうだ。

観客席ではジョコヴィッチのご両親が応援していた(お2人の顔を足して2で割るとジョコヴィッチの顔になる)。驚いたことに、シャラポワまで座っていた。さらに、変なおじさんがいると思ったら、ロバート・デニーロだった。昔はカプリアティの試合でマシュー・ペリーの姿を見たものだが、こんな大物がファミリー・ボックスに座っているというのは珍しい。
 シャラポワはジョコヴィッチが彼女の物真似をしたことに対して「殺してやるから」と言ったそうだが(She said she's going to kill me)、こうして応援しているということは、仲良しなのだろう。あの物真似は、やられた本人にはかなりキツイと思ったんだけど(よく考えてみれば仲が悪いなら後が大変だ)。

強気な発言のとおり、ジョコヴィッチはフェデラー相手に一歩も引かないプレーで応戦した。私には2人のプレーがそっくりに見えるのだが、今回もフェデラーがやりそうなボレーや、鋭角の逆クロスが炸裂する。非常に巧みな攻めでフェデラーに喰らいついていった。
 しかし、何となしに詰めの甘さが目立ったように思う。ドロップショットも出し過ぎだ。そして今回はあまりサーブがよくなかった。

フェデラーがなかなかブレイクできない、というのは珍しいことだったが、それでも画面に映る彼の顔に、焦りや苦悩は見当たらなかった。ナダルとクレーで戦うときの顔とは全然違う。これだけいいプレーをしているジョコヴィッチでさえ、フェデラーを追い詰めてはいなかった。モントリオールで敗れたことも、フェデラーにとってプレッシャーとはなっていなかったようだ。

第1セットをジョコヴィッチが取っていれば、試合の流れは変わっていたかもしれない。もし第2セットを取れていれば、フェデラーを苦しませることができていたかもしれない。しかし、せっかくの(?)タイブレイクを2つとも落としたことで、王者のプレーはさらに余裕綽々となった。つけいる隙はなくなった。

終わってみれば、やっぱりフェデラーが優勝。元々、まだジョコヴィッチにグランドスラム・タイトルは早い、と思っていたので、まぁこんなものかな、それでもよくやったな、と思わないでもないが、1セットでも取れていればなぁ、と思うと残念だ。

しかし、セルビアの青年は世界中のテニス・ファンのハートをぐっと鷲摑みにした。若くて強くて、お茶目でスマート。ちょっと印象が地味かなぁと思っていたのだがどうしてどうして。今大会の活躍で、どっとファンが増えたことは間違いない。
 ナダルに続いて、フェデラーと渡り合えるプレイヤーがまた1人現れた。来年のグランドスラムでは、ひょっとして大きな動きがあるんじゃないかな。

残り少なくなってきたテニス・シーズン、マドリッド、パリ、そしてマスターズ・カップの行方がどうなるか、楽しみである。
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by slycat | 2007-09-11 10:43 | テニス

エナン、決勝へ!

US OPEN SF, J. Henin d. V. Williams 7-6, 6-4

2003年の全豪以来の対決。そんなに間が空いていたんだなぁ、と改めて思う。

かつてウイリアムズ姉妹は強かった。姉妹でグランドスラムのタイトルを分け合い、決勝も姉妹対決。一時はテニスがつまんなくなったなーと思っていた。
 そんな中、じわじわと実力をつけてトップに上がってきたエナンは、2001年ウインブルドンのファイナルでは1セット取ったものの第3セットでボコボコにされ、2002年の準決勝では完敗。あんなにきれいなテニスだけど、小柄だしパワーに欠けるし、姉妹に勝つのは無理かなーなどと思いながら応援だけは続けていた。
 その後ウイリアムズ姉妹は相次いで故障に苦しむ。一方エナンは厳しいトレーニングで肉体改造、いつかリベンジできる日が来るかも、と期待していたが、姉妹のほうがなかなか戻って来ないので勝負はお預けになっていた。

先に妹のセレナとの勝負に勝ち、とりあえず妹には勝てるということを証明した。今回のUS OPENでもQFで当たってしまい心配していたが杞憂に終わった。しかし安心したのも束の間、ヤンコヴィッチが負けてしまい、対戦相手がヴィーナスに決まったとき、思わず「うわぁ……」と頭を抱えた。
 ただでさえ強いヴィーナスが、母国の舞台で、しかも妹の仇討ちをするぞという固い意志をもって出てきたら、さすがのエナンだって負けないとは言えないではないか。ウインブルドンでもまさかバルトリに負けるとは思っていなかったのに負けちゃって……ああ、どうしよう。

今回、エナンのウェアはあんまり好きじゃない(特にスカートが)。ヴィーナスのほうは凄く格好いい。長い脚を強調する淡いブルーのショートパンツに、同じブルーのラインを入れた(最初白かと思ったが)淡いスミレ色のようなトップス、パフスリーブが可愛らしい。
 試合開始。エナンはセレナのときと同様、最初から攻めていく。ヴィーナスのほうも真剣そのものだが、先にブレイクしたのはエナン。スコアが3-0になったとき、あれ、これは意外と楽勝かな?などとついつい思った。
 しかし勿論、そうは問屋が卸さない。あっという間に追いつかれ、結局タイブレイクになってしまった。女子では最も速いサーブを打つヴィーナス相手に、どうすんのよ、と気分が悪くなってきた。
 それでも、エナンの集中力は切れなかった。相手に2ポイントしか与えず、第1セットをものにする。まずはやれやれである。

しかし、ベンチに戻るエナンが主審に何事かを告げ、えっまさか、の悪い予感は当たってトレーナーが飛んできた。2人はそのままコートを後にする。えー何、何、どこか痛いの? 戻ってきたエナンはすぐにコートに向かうが、表情が冴えない。何となく、洗面所で戻してきたのかな、という感じ。案の定、何となく動きが鈍く、追えそうなボールも追わなくなった。「フウッ」と大きく息を吐く。そしてそのたびにコーチのほうを見る。

ここでヴィーナスが一気に爆発したら、もう勝てる見込みはない。だが不思議なことに、ヴィーナスのほうもピリッとしない。エナンが第1セットのときのように叩いてこなくなっているのに、そこにつけ込む気配がない。何だか相手にお付き合いしているように元気がなくなった。ファースト・サーヴが入らない。確率が60%を割るようになり、球速も110km/hなどという数字に落ち込んできた。顔がつらそうだ。

お互い苦しい中、ヴィーナスはネットに出ることでチャンスを作ろうとした。エナンは球威がなくなったボールに角度や回転の変化を与えることで凌いでいく。第1セットの躍動感は失せたが、体調不良を抱えた2人のプレイヤーが技と知恵を出し合って、これはこれで見応えのある勝負になってきた。
 ヴィーナスがトレーナーを呼ぶ。熱を測ったりしていたようだが、急に具合がよくなるわけもない。エナンがブレイク。これで終わりかと思われた。が、しかしエナンのダブルフォルトも手伝い、ヴィーナスは3-5から驚異のブレイクバック。早く終わらせたいなぁという顔になっていたエナンも、脱帽だったことだろう。やっぱり簡単に勝たせてくれる相手ではない。

ヴィーナスのサーヴ。ベンチからコートに戻ったエナンはラケットを握る手に力を込め、気合いを入れ直す。ヴィーナスのほうも、甘いロブを渾身のバックボレー。決して諦めは見せない。ベースラインぎりぎりにエナンのボールが決まった後、ヴィーナスのリターンがアウト。マッチポイントを迎えたエナンが再び拳を握り、左胸をトンと叩く。

最後は、ヴィーナスのボールが長過ぎた。両腕を挙げてパッと笑顔を見せるエナン。対ヴィーナスの2勝目を、この大舞台でもぎ取った。大きな大きな、意味のある勝利だった。

2人とも体調万全で、できれば準決勝ではなくて決勝だったらな……と欲を言えばきりがないのだが、ちょっと勿体なかった。次はぜひウインブルドンの決勝で2人を見たいものである。
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by slycat | 2007-09-08 15:57 | テニス

よくやったことのご褒美は、よくやった、ということ

US OPEN QF, R. Federer d. A. Roddick 7-6, 7-6, 6-2

あの全豪オープンの対決から早7ヵ月余、今度こそロディックがリベンジするんじゃないか、そんな期待を抑えられず、会社をサボッて観たのだが……。

でもアンディ、あなたはよくやった。3セット目に息切れがきたのは仕方がない。フェデラーを本気で倒そうと思ったら、あれだけ打ち込むしかなかった。
 確かに1セットも取ることはできなかったが、2セット目まで相手にブレイクを許さなかった。やっぱりあなたのサーブは凄い。誰にも真似のできないサーブだ。スマッシュもよかった。一度で決められなかったものの、よくぞ飛んだ。

コナーズはロディックに対して、simpleに行け、とアドバイスしていたという。ギルバートの教えを守ってNo. 1になった少年も、もう25歳。大人になった今だからこそ、あれこれとよそ見せず自分の力を信じることが必要になったのかもしれない。
 いつかフェデラーとの力のバランスが逆転する日が来るだろうか。コートチェンジのたびにtimeのコールを待たずにすたすたとコートに向かうロディックを見ながら、いつもせっかちだなぁ、と思うのだが、フェデラーを倒すその日まで、焦らずにテニスを磨いていって欲しい。全豪から半年ちょっとで、ここまで王者に喰らいついていけることを世界に示したのだから。

試合後、過去の名勝負として2001年US OPENでの準々決勝、ヒューイット対ロディックの試合が流れた。20歳と19歳の彼らは、こんなに幼かったっけ、と驚くほど子供っぽく、だけどお互い勝ちにこだわる姿勢は凄まじかった。昨日の試合では、あの頃のこだわりが垣間見られたように思う。

いい試合を見せてくれて有難う。頑張れアンディ、君のテニス人生はまだまだこれからだ。
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by slycat | 2007-09-07 00:50 | テニス

4年ぶりの優勝、なるか?

US OPEN 2007 QF; J. Henin d. S. Williams 7-6 , 6-1

出勤前に少しでも試合が見たいな、とテレビをつけたが、ジョコヴィッチ対モナコのデイセッションが長引いており、録画予約をして出かけた。勤務中に心配になりUS OPENの公式サイトで結果を確かめると……やったぁ、エナンが勝った! 去年はグランドスラム全大会の決勝に進んだものの、優勝できたのは全仏だけ。勿論それでも素晴らしい成績であるが、せっかく決勝まで行ってトロフィーを逃してしまうのは勿体ない。できることなら、ぜひぜひ今年は優勝して欲しい。

朝、チラチラと見たかぎりでは、エナンとセレナの力はほぼ互角というところ、案の定1セット目はタイブレイクになったのだが、帰宅してから早速見た2セット目は、明らかにエナンが押していた。
 相撲の世界では「押さば忍せ、引かば押せ、おして勝つは相撲の極意なり」と言うらしいが、相撲に限らず1対1の勝負、特にテニスのように自分のエラーが相手のポイントとなる競技では、「押す」ことは非常に重要だと思う。のらりくらりとつないで相手のミスを誘うことも戦略となりうるが、女子の場合は体力が続かないし、最大でも3セットしかプレーできないのだから、チャンスは待つのではなく自分から作っていかなければならない。

何度も同じことを書くようだが、19歳の頃、ヴィーナスの強打に手も足も出なかったあの頃、ひたむきにボールに向かっていく彼女に惚れ込んだものの、彼女が今日のようにアグレッシブに闘えるプレイヤーになるとは、全く予想していなかった。しかし2003年、カプリアティと対戦した準決勝で、痙攣に苦しみながらも1セットダウンの第2セット2-5から追い上げ、星条旗ウェアに身を包んだカプリアティを打ち負かしたときから、エナンは“伝説”の人になる、と確信した。

今日のエナンはぶっちぎりに格好よかった。とにかく前へ、前へと出ていく姿勢が見られた。これぞテニス、これがテニス、と叫び出したいほどの好プレー。ミスを怖れず、よく叩いていった。相手が強ければ強いほどテニスの質が高まるのだ。
 抜群の身体能力で、ふだんはカモシカのように美しいセレナが、今日に限ってジタバタとあがいているようにしか見えなかったのは残念だった。何かエナンに対して変な苦手意識を持ってしまったのだろうか。2セット目のセレナは元気がなかった。全豪で優勝したときのような、捨て身の攻撃が見られなかった。

圧倒的な集中力で準決勝に駒を進めたエナンだが、まだ安心はしていられない。個人的には、ヤンコヴィッチが来れば楽勝、ヴィーナスが来るとヤバいと感じている。だが一方で、よっぽど事故でも起こらない限り、準決勝さえ制すれば、優勝は掌中に収めたも同然だと思う。

……しかし。どうかなぁ。ヴィーナスに妹の仇討ち、されちゃうかなー。今日はナダルも負けちゃったし、グランドスラムでは何か起きてもおかしくないし。
 情けないファンはぐらぐらと気持ちが揺れているが、今から決勝のその日まで、トロフィーにキスするエナンの姿だけをイメージしていこう。頑張れ、ジュスティーヌ!
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by slycat | 2007-09-06 00:21 | テニス

オジサン/坊や対決

US OPEN 2007 2nd Rnd, A. Murray d. J. Bjorkman 5-7, 6-3, 6-1, 4-6, 6-1

住んでいるマンションは建物全体でデジタル放送(ケーブルテレビ)が見られるようになっているのに、業者を呼ぶ暇がないためいまだにアナログの我が家。WOWOWの放送も1日2時間しか見られない。自分のズボラを棚に上げてWOWOWはケチ臭いぜ、と不平を言いながらも、夕べのカードは嬉しかった。勝手に天才と信じているイギリスのマレー君と、大がつくベテラン、ビヨークマンの対戦である。

夏休みの間にすっかり昼夜が逆転した息子とともに観戦(月曜からちゃんと学校に行けるのかね?)。息子はビヨークマンを熱烈に応援している。普通、若い人たちは自分と同世代の人間を応援するんじゃないかと思うのだが、我が子は若いプレイヤーにはあまり興味がない。片や母はミーハーなので、若いマレー君を応援。怪我で大事なウインブルドンを欠場している間に、お兄ちゃんのジェイミーは先に同大会のミックス・ダブルスで優勝した。今年最後のグランドスラムではしっかり結果を出してもらいたいと願っている。

マレーは、ちょっと見ないうちに髪の毛も長くなり(このほうが好き)、「失うものは何もないぜ」という風にサッパリとした顔をしていた。ビヨークマンのほうは、相手のサーブを待つ短い間にも、闘志ギラギラに見える。
 久しぶりの大舞台で勘が戻ってこないのか、最初は特に悪いとこもないものの、やや精彩に欠けたプレーのマレー君。後で思えば、闇雲に打つのをやめ、力を抜いて賢くプレーできるようになった、ということだったようだが。
 いかにも大人なフィットネスのビヨークマンに対して、マレーは細くていかにも幼く、まだまだ坊やの雰囲気である。試合巧者のビヨークマンは今大会最年長プレイヤーだけあって、足下に突然難しいボールが来ても慌てない。コーナーへの鋭いショットにもきっちり対応。鍛えてるなぁ、35歳。1セット目はキープ合戦だったが最後でビヨークマンが強さを見せブレイク、7-5で先取。マレー君、まだ本調子じゃないかなぁ、負けるかなぁ、と思いながら見ていた。
 しかし2セット目はビヨークマンにミスが出始め、マレーのショットが冴えてきた。積極的なリターンで2ブレイク。6-3でマレーが取った。

3セット目はマレー君があっさり取ったようで(ダイジェスト放送なので詳細はわからず)、オジサンも力尽きたか、と思われた。しかし4セット目にベテランが意地を見せる。
 マレーの調子は上向きで、サービスエースも増えてきた。しかしダブルス世界ランキング6位(勿論1位の経験もあり)のビヨークマン、さすがに技が豊富だ。ネットに出れば何種類ものボレーが決まるし、強気のアプローチ・ショット、ベースラインからのダウン・ザ・ラインとマレーを振り回す。
 最初はおとなしかったマレー君もだんだん苛々してきて、ブツブツとひとり言を言ったり、主審のジャッジに文句をつけたり。観客席のギルバート・コーチが映ると、「やれやれ、また始まったか」という顔をしている。4-6でビヨークマンがセットを取り、試合はファイナル・セットへ。

勝負がどちらに転ぶのか、わからなくなったな、と思ったのだが、ビヨークマンの奮闘はここまで。意外なほど自分を見失わなかったマレーが3回戦に進んだ。次の相手は韓国のリー、これも集中力の切れない曲者なので、先にイラつくようなことになったらマレーはおしまいだな……。少々不安があるが、思っていたより調子もよさそうだし、何より途中でやる気をなくすような悪い癖は出なかったので、次も期待したい。

同じ日、もうすぐ33歳の誕生日を迎えるティム・ヘンマンが14年のプロ・テニス人生にピリオドを打った(まだデ杯があるけれど……)。ヘンマンがいなくなるのだから、マレーには気持ちを引き締め直してイギリス・テニスを引っ張っていってもらいたい。ヘンマンが果たせなかったウインブルドン優勝も、できればその手に……。でも願わくば「ヘンマン・ヒル」の名前はそのまま残してほしいなぁ。
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by slycat | 2007-09-01 16:18 | テニス