ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
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Australian Open 2009決勝:記録と記憶

Australian Open FINAL
R. Nadal d. R. Federer 7-5, 3-6, 7-6, 3-6, 6-2

全豪オープン男子決勝は、予想どおりフルセット、4時間22分の激闘となった。大舞台に上る栄誉を与えられた2人は、やっぱりフェデラーとナダル。フェデラーにとってはグランドスラム14勝というピート・サンプラスの記録に並ぶチャンスであったし、ナダルにとってはハードコートでの初勝利がかかっていた。そして何より、この2人が戦えば、どちらが真の王者たるかが示されることになる。しかし何という試合だったのだろう。

フェデラーは、準々決勝の対ベルディヒ戦ではかなり危ないんじゃないかと思わせたものの、準決勝では好調だったロディックを相手にストレート勝ち。あぁロディックよ、君はフェデラーを奮い立たせるために神が地上につかわした天使なのか、と思ってしまったが、やはりフェデラーは強い、まだまだ怖い存在だということが明らかになった。

一方ナダルは順調に勝ち上がったように見えたものの、ベルダスコとの準決勝ではヒヤヒヤした。最後にベルダスコがまさかのダブルフォルトで自滅したときは、これほどの接戦がこんなあっけない幕切れになるなんて、と信じられない気持ちだった。同時に何だかホッとした。肉体的にも精神的にも追い詰められた場面でこそ強さを発揮するナダルの底力を再確認した。

どう考えても疲労度の高いナダルが不利だと思われたのだが、最初のセットを取ったのはナダル。あぁ苦しい試合を勝ち抜いたからこそ、かえってまたひとつ進化したのかもしれない、これはストレートでナダルの勝ちなのかなぁ、などと思った。

しかし徹底してバックハンドサイドを攻められていたフェデラーが逆襲開始。早いタイミングでボールを打ち返し、ナダルに暇を与えない。これはテニスか卓球か? 相変わらず美しいフォームで打つフォアは鋭く、あり得ない角度であり得ない場所へ飛んでいく。うわぁこれはやっぱりフェデラーが勝つのか。今までどちらかといえばアンチ・フェデラーみたいだった息子が今回は熱烈にフェデラーを応援している。ロッド・レイバー・アリーナの観客もフェデラーに肩入れしているようだった。

第3セットはナダルが取ったが、メディカルトレーナーを呼ぶなど脚の状態が悪そうだ。第4セットをフェデラーが制したときは、もうこれでフェデラーが優勝するものだと思った。
 しかしどうしたことか、ファイナルセットに入ってからのフェデラーは精彩を欠いた。急に元気がなくなったように見えた。長い長い時間、たった1人で相手と向き合うのだから、疲労の感じ方や集中力などに波があるのは当然だが、この大事なときに……。
 最後のボール、フェデラーが打ったボールはほんの少し長かった。ナダルが仰向けに倒れる。試合は終わった。

ついにナダルがハードコートで優勝した。「これであとは全米オープンを1つ取ればいいんだから、生涯グランドスラムは案外近いところまで来たね」「フェデラーの14勝はこっちもあと1つ、あと1つなんだけれど近いようで限りなく遠いね」そんなことを息子と話しているうちにセレモニーが始まった。

ロッド・レイバー、ケン・ローズウォール、ジョン・ニューカムとテニスのLegendたちが居並ぶ中、偉大なファイナリストとしてフェデラーが呼ばれた。手を振りながら壇上に上るフェデラー。「Hey, guys. Thanks for the support」とスピーチを始めたフェデラーに観客が声をかける。「Roger!」「Roger, I love you!」
 ここで思いがけないことが起こり、物凄いショックに襲われた。フェデラーの瞳から涙が溢れ、涙は止まらない。何度も涙を拭うが、声が出てこない。フェデラーはスピーチをすることができなくなり、後方に下がった。
 何度も優勝セレモニーを見たけれど、ファイナリストが壇上で泣きじゃくるのを見たのは、恐らく自分の記憶では初めてである。ベンチに下がって泣く選手を見たことはあるけれど、大抵さばさばとした表情で出てきて、スピーチでは軽い冗談くらい言うのが通例だ。
「フェデラー可哀相! 可哀相すぎるよ」と息子が叫ぶ。自分より10歳も上の、しかも王者に向かって可哀相とはおこがましい。しかし46のおばさんも思わずもらい泣きしてしまった。

「ロジャーにはちょっと休んでもらいましょう」などと司会者がフォローし、優勝者としてナダルの番がきた。ロッド・レイバーからトロフィーを受け取るナダル。ここで彼は、すっと後ろに下がりフェデラーの横に立つと片手を彼の肩に回し、耳元で何かを囁いた。まだ目や鼻は赤かったが、フェデラーはにっこりと笑い、「I'll try again」と言って前へ出た。
 ナダルもどうしていいかわからなかっただろうに、とっさにこういう行動がとれるところがナイスガイ。ちゃんとフェデラーのスピーチが終わってから、自分のスピーチを行った。美しいスポーツマンシップを見た。

今回、勝ったほうが真の王者としての存在を証明すると思っていた。しかし、終わってみたら、勝ち負けなんてどうでもいい、という気持ちである。どちらか1人は必ず負けなければならないというスポーツで、2人が全力で戦ったことが重要なのだった。コートを離れればどちらも感情豊かな清々しい若者なのである。この世界に、そういう2人がいてくれること、その2人を見られることが幸せだ。そんなことを再確認した、今年の全豪オープンだった。
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by slycat | 2009-02-02 12:43 | テニス