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ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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救急車に乗ってしまった

日曜日、何の気なしに飲んだ薬に“あたり”、突然具合が悪くなった(薬の名前は公表しない)。まず、耳が痒くなり、次に掌、目の辺りの血管が拡張してきた感じがしてきた。そしてあっという間に全身に発疹が出てきて、慌てて鏡を見たらまぶたと唇が腫れ上がり、顔全体は後ろから凄い力で引っ張られたようにこわばっている。
 さっきの薬だ、と思い、トイレに駆け込んで指を喉に突っ込み、吐こうとした。しかしすでに症状が出ているのだから、時すでに遅し。そんなこんなしているうちに、今度は喉が苦しくなってきた。何とかならないかと思い、さらに悪あがき。ネットで薬の名前、副作用、治療、などと検索してみるが、「すぐに病院に行きましょう」と書かれているのを見て諦め、休日診療所の診療時間を確認するが、「もし対処できなかったら行くだけ無駄になる」と思い、タクシーでちゃんとした病院に行こうと決意。ここでようやく区内のN大H病院に電話した。
 ところが「内科に重症の患者さんが来ていて先生が出払っています。消防署の電話番号をお教えしますから。メモのご用意はよろしいですか?」と冷たい声。クソ〜と思いつつメモして、消防署に電話し、「薬のアレルギーでショックを起こしました。N大病院は駄目だということで、こちらで開いている病院を教えてもらえと言われたのですが」と説明する。だんだん声がかすれてくるのがわかった。消防署の人は、しばらく調べていたようだが、そのうち「救急車も呼べますよ」と言う。
 ずいぶん前から、救急車をタクシー代わりに呼ぶ輩が多いことが報道されており、そういう誤解を受けたくない、という気持ちがあって最初から119にかけることがためらわれたのだが、向こうがそう言ってくれるなら、ここは呼んでもらおう。そう思い、観念して「お願いします」と頼んだ。そこへ買い物(私が頼んでいた)から夫が帰って来たので、「救急車呼んだ。そのまま切らずに待ってくださいって言われたから電話代わって」と携帯を渡し、後は夫に任せてうずくまった。

5〜10分くらいで救急車が到着。すぐにストレッチャーに載せてもらい、酸素マスクを付けてもらって運ばれて行く。車中で救急隊員がいろいろと訊いてくる。何の薬を飲んだのか、ほかに病気はあるか、ふだんの血圧は……意識は清明で、自分ではきちんと答えたつもりだったのだが、一緒に乗っていった夫に言わせると、呂律が回っていなかったようだ。何度も同じことを訊かれるのに疲れた。体温が34度くらいになり、血圧も80くらいに下がってくると、だんだん投げ槍な気持ちになり、「もういいや、どうだって」と何もかも面倒になった。死ぬ前ってこういう感じなのかなぁなどと思う。
 救急隊員の人たちが大声で「とう骨とれない」「サチュレーションが上がった」などと口々に言うのが聞こえる。そのうち「アナフィラキシー・ショックです。普通の病院では対処できないので、救命救急センターに行きます」と伝えられた。ああそうですか、と思った。

電話で断られたN大の、隣の区にあるI病院の救命救急センターに着くと、すぐに治療室へ運ばれた。ドラマ『ER』とおんなじだぁ、とこの期に及んで思う。寝ている自分の両側に3〜4人ずつ医師らがいて、それぞれ何か言っている。解毒のために当然点滴が入れられることは承知していたが、両手の甲から針を入れられたのには参った。特に、最初に刺された左が無茶苦茶痛い。大の大人が「痛い痛い」と、こんな状況にあってなお喚くほど痛かった。入れたのは研修医だったのかなぁ、指導医らしき人が「ちゃんと刺しますって言ったか?」などと訊いている声がした。いや、そういう問題じゃなくて痛いの、単純に。
 胸部のX線写真を撮るときは、背中にフィルムを置くんだねーなどと感心していたが、痛いのは点滴だけではなかった。左上腕に筋注。これは血圧を上げる薬を入れるためだという。確かに痛いが、これはまぁ耐えられた。とにかく左手の甲が痛い。そんなこんなしていると、「採血します。これは普通と違って動脈から採るので、少し痛いですよ」と告げられる。「はい、チクッとしますよ〜」という声とともに肘の内側に針が入る。あれ、動脈ってそこにあったんだ、などと思っていると、右手の指先まで走っていく衝撃を感じた。チクッとかいうレベルじゃないよこれは。痛いというより稲妻のようなショックだった。これに対しても「痛い」とか「うわ〜」とか喚いたと思う。

怒濤のような治療が終わり、熱傷病室に移された。ほかに空いている部屋がなかったのだろう、個室である。気がつくと左手の点滴は外されており、右手だけになっていた。それから心電図モニターにつながれ、左の人差し指にも何か巻かれていた。モニター画面で脈拍や血圧などわかるようになっていたらしい。

最低でも24時間観察しなければならない、ということで、当然翌日は会社を休まなければならなくなった。しかしとにかく助かった。迅速で確実な治療のおかげで、昨日退院、今日こんなものが書けている。有難いことである。
by slycat | 2007-02-28 19:08 | 日常のこと
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