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ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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エナン、決勝へ!

US OPEN SF, J. Henin d. V. Williams 7-6, 6-4

2003年の全豪以来の対決。そんなに間が空いていたんだなぁ、と改めて思う。

かつてウイリアムズ姉妹は強かった。姉妹でグランドスラムのタイトルを分け合い、決勝も姉妹対決。一時はテニスがつまんなくなったなーと思っていた。
 そんな中、じわじわと実力をつけてトップに上がってきたエナンは、2001年ウインブルドンのファイナルでは1セット取ったものの第3セットでボコボコにされ、2002年の準決勝では完敗。あんなにきれいなテニスだけど、小柄だしパワーに欠けるし、姉妹に勝つのは無理かなーなどと思いながら応援だけは続けていた。
 その後ウイリアムズ姉妹は相次いで故障に苦しむ。一方エナンは厳しいトレーニングで肉体改造、いつかリベンジできる日が来るかも、と期待していたが、姉妹のほうがなかなか戻って来ないので勝負はお預けになっていた。

先に妹のセレナとの勝負に勝ち、とりあえず妹には勝てるということを証明した。今回のUS OPENでもQFで当たってしまい心配していたが杞憂に終わった。しかし安心したのも束の間、ヤンコヴィッチが負けてしまい、対戦相手がヴィーナスに決まったとき、思わず「うわぁ……」と頭を抱えた。
 ただでさえ強いヴィーナスが、母国の舞台で、しかも妹の仇討ちをするぞという固い意志をもって出てきたら、さすがのエナンだって負けないとは言えないではないか。ウインブルドンでもまさかバルトリに負けるとは思っていなかったのに負けちゃって……ああ、どうしよう。

今回、エナンのウェアはあんまり好きじゃない(特にスカートが)。ヴィーナスのほうは凄く格好いい。長い脚を強調する淡いブルーのショートパンツに、同じブルーのラインを入れた(最初白かと思ったが)淡いスミレ色のようなトップス、パフスリーブが可愛らしい。
 試合開始。エナンはセレナのときと同様、最初から攻めていく。ヴィーナスのほうも真剣そのものだが、先にブレイクしたのはエナン。スコアが3-0になったとき、あれ、これは意外と楽勝かな?などとついつい思った。
 しかし勿論、そうは問屋が卸さない。あっという間に追いつかれ、結局タイブレイクになってしまった。女子では最も速いサーブを打つヴィーナス相手に、どうすんのよ、と気分が悪くなってきた。
 それでも、エナンの集中力は切れなかった。相手に2ポイントしか与えず、第1セットをものにする。まずはやれやれである。

しかし、ベンチに戻るエナンが主審に何事かを告げ、えっまさか、の悪い予感は当たってトレーナーが飛んできた。2人はそのままコートを後にする。えー何、何、どこか痛いの? 戻ってきたエナンはすぐにコートに向かうが、表情が冴えない。何となく、洗面所で戻してきたのかな、という感じ。案の定、何となく動きが鈍く、追えそうなボールも追わなくなった。「フウッ」と大きく息を吐く。そしてそのたびにコーチのほうを見る。

ここでヴィーナスが一気に爆発したら、もう勝てる見込みはない。だが不思議なことに、ヴィーナスのほうもピリッとしない。エナンが第1セットのときのように叩いてこなくなっているのに、そこにつけ込む気配がない。何だか相手にお付き合いしているように元気がなくなった。ファースト・サーヴが入らない。確率が60%を割るようになり、球速も110km/hなどという数字に落ち込んできた。顔がつらそうだ。

お互い苦しい中、ヴィーナスはネットに出ることでチャンスを作ろうとした。エナンは球威がなくなったボールに角度や回転の変化を与えることで凌いでいく。第1セットの躍動感は失せたが、体調不良を抱えた2人のプレイヤーが技と知恵を出し合って、これはこれで見応えのある勝負になってきた。
 ヴィーナスがトレーナーを呼ぶ。熱を測ったりしていたようだが、急に具合がよくなるわけもない。エナンがブレイク。これで終わりかと思われた。が、しかしエナンのダブルフォルトも手伝い、ヴィーナスは3-5から驚異のブレイクバック。早く終わらせたいなぁという顔になっていたエナンも、脱帽だったことだろう。やっぱり簡単に勝たせてくれる相手ではない。

ヴィーナスのサーヴ。ベンチからコートに戻ったエナンはラケットを握る手に力を込め、気合いを入れ直す。ヴィーナスのほうも、甘いロブを渾身のバックボレー。決して諦めは見せない。ベースラインぎりぎりにエナンのボールが決まった後、ヴィーナスのリターンがアウト。マッチポイントを迎えたエナンが再び拳を握り、左胸をトンと叩く。

最後は、ヴィーナスのボールが長過ぎた。両腕を挙げてパッと笑顔を見せるエナン。対ヴィーナスの2勝目を、この大舞台でもぎ取った。大きな大きな、意味のある勝利だった。

2人とも体調万全で、できれば準決勝ではなくて決勝だったらな……と欲を言えばきりがないのだが、ちょっと勿体なかった。次はぜひウインブルドンの決勝で2人を見たいものである。
by slycat | 2007-09-08 15:57 | テニス
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