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ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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休日診療所にて

金曜日の夕方から喉や頸筋が痛かったので、「やられたな」とは思ったのだが、土曜日の朝を迎えたら本格的に風邪をひいていた。月曜朝までに仕上げなければならない仕事があるので、何とか早く治したいと思い、休日診療所に出かける。

休日診療所は区役所の中にあり、息子が幼いときや、年末年始にインフルエンザにかかったときに何度かお世話になっている。トリアージュなんかできないので常に混んでおり、具合が悪かろうが暖房の入らない廊下でじっと順番を待つしかない。よほどのことがなければ来たくない場所である。子供ならともかく、大人が風邪くらいで来てはいけない場所でもあるのだが、そこは仕事のためだから厚顔無恥を通すしかない。整理券の番号は80番だった。
 具合の悪そうな子供に絵本を読み聴かせるお母さんがいたり、赤ちゃんを抱っこして所在なげにしているお父さんがいたり、昔を思い出した。熱があると保育園で預かってくれないので、昨日のように土曜日が国民の休日にあたってしまうと、よくここに来たものだ。当時は整理券すら発行されなかったが、発行されたからといって何かが変わるわけではない。



 案の定、1時間待っても何の音沙汰もないので受付に「あと何人くらいですか?」と尋ねるが、「内科ならあと30分かからないと思うんですけど」と曖昧な返事。その後30分経っても診察室に呼ばれなかったのは言うまでもない。

喘息持ちなので、医師も困ったらしく「この薬は○○ですが具合が悪くなったら飲まないでください」とか、「咳止めは飲まないほうがいいかもしれない」とか言うのだが、それじゃあここに来た意味がないじゃん。結局抗生物質と咳止め、整腸剤を処方してもらった。
 診察が終わると隣に設置された薬局で薬を受け取るのだが、ここでもまた待たされる。驚いたのは、廊下で待っていたとき、じっと辛抱強く座っていた中年男性、診察室に呼ばれたとき入れ替わりに出ていった若い男性が2人ともインフルエンザだったことだ。タミフルを処方されていたから間違いないのだが、見た目全然インフルエンザじゃない。

私は2003年11月に予防接種をしていたにもかかわらずその年末をインフルエンザで棒に振った。それで嫌気がさして2004年の冬は接種しなかったら、年が明けて3月に罹り苦しんだ。去年は半ば強制的に予防接種を受けさせられた(会社に医師が出張してくれる)。
 インフルエンザに罹ると、高熱で身体中が痛み、座っていても涙が出てくるほどの苦しさだ。寝ていても切ないが、とてもじゃないけど歩けない。少なくとも私の場合はそんな風になる。なのに、休日診療所で出合った彼らは、我慢もしているのだろうがちっとも苦しそうに見えなかった。診療所の外に出てまた彼らを見かけたが、普通にテンポよく歩いて去って行った。体力があればインフルエンザといえども克服できるのか。病気を前にしたら、人はみな平等だと信じていたのに不公平だなぁと思いながら見送った。
 風邪が治ったら身体を鍛えよう、私は強く思った。
by slycat | 2006-02-12 14:03 | 日常のこと
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