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ミステリ・テニス・ハムスター・モルモットについてあれこれと……
by slycat
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そして2人が決勝へ

R. Federer d. M. Safin 6-3, 7-6, 6-4
R. Nadal d. R. Schuettler 6-1, 7-6, 6-4

第1試合
サフィンがセンターコートに帰ってきた。肩を揺すりながら歩く姿は熊のよう。放たれる重いショットはまさにグリズリーの一撃のごとし……。やっぱりこの人には大舞台が似合うなぁと思う。
 観客席にはボルグの姿。自分の記録が破られるかどうか、気になっているだろうな。今年は来ていないかと思っていたクリフ・リチャード氏もちゃんと座っていた。決勝を別にすれば、今大会最も注目される試合である。

フェデラーにしてみれば、サフィンは何度も闘ってその実力が十分わかっている相手。彼が準決勝に現れても驚きはしないだろうが、サフィンにとっては大事なチャンスだ。それに、どうも彼は小さなトーナメントを地道に回ってランキングを上げていくのが似合わない。グランドスラムで一発当てるほうが向いている。

サフィンが出場する試合が「いい試合」になるかどうか、それはいつでもサフィン次第である。対戦相手は世界No. 1なのだから、本気にならないわけがない。しかし相変わらず、表情こそ真面目だが、何だか無造作に打っているような感じ。まぁ、それが彼の魅力なんだけれど。
 誰もが期待するこの試合、それにしてもWOWOWの番組スタッフはちょっと画面を作り過ぎ。三文小説の惹句じゃないんだから……見ていて恥ずかしい。

いきなりブレイクされてしまってオイオイ、しっかりしてくれよと思う。プレースタイルは全然変わっていないようだ。独特の打ち方、独特の雰囲気。サーブも重そう。さすがのフェデラーもやりづらそうに見えたが、「そういえばサフィンてこうだったかな」くらいの印象だろうか。フェデラーが25分であっさり第1セットを獲った。

1セットダウンでかえってすっきりしたのか、第2セットは少し気持ちを引き締めてきたような。いいサーブが入ってゲームをキープ。でもまだボールが長い。ネットに引っ掛けるよりはマシだけれど。
 このセットを取れたら、サフィンにも勝機があったと思う。サフィンだって、フェデラーに2セット先に取られてしまったら後がなくなることくらい承知していたはずだ。だけどフェデラー相手にミスを重ねたのは致命的だった。もう少し集中できていればなぁ。フェデラーは3分の2くらいの力しか出していなかったのではなかろうか。
 恐らくそんなことも全部わかっていただろうから、余計にサフィンの苛立ちは大きかった。お馴染みのシーンではあるが、ラケットを叩きつけてぶっ壊す。それでも足りずにベンチにラケットをぶちかまし、主審のグラフさんにジロッと睨まれた。

結果はやっぱりフェデラーの勝ち。力だけ、技術だけでは語れないフェデラーの強さをしみじみ感じた。それでも勝利の瞬間、飛び上がって喜びを表したフェデラー。後のインタビューで「僕は芝では無敵だ」と言ったフェデラーといえどもサフィンには脅威を感じていたんだ……と思っておこう。

それでもサフィンの強さが健在だということは十分証明されたと思う。2004年、フェデラーに負けるたびに悔しい思いをし、マスターズ・カップでも打ちのめされた彼が、翌年の全豪準決勝で見せた奇跡的なテニスを忘れない。彼はまたやってくれる。そう信じて、残りのシーズン、見守っていくつもりである。

第2試合
ベッカー、シュティヒに次いでドイツでは3人目のSF進出。ず〜っと不調を囲ってきたシュトラーだけど、彼は本当に不思議な人だ。2003年の大活躍、2004年アテネ・オリンピックでのメダル獲得など、彼よりずっと華やかで才能のありそうな人たちを差し置いて、いいところで母国に貢献しているように思える。
 フィリポーシスやクエルテンがノー・スポンサーでコートに現れたり、アガシがウェアをアディダスに替えたときは、スポーツ・ビジネスの厳しさをひしひしと感じたものだが、シュトラーは相変わらずフィラを着ているし、ラケットも変わらずヘッドのまんま。彼のマネージャーがしっかりしているのだろうが、日本で考えられている以上にドイツでの評価は高いんじゃないかと思う。

観客席にはご両親の姿が。親孝行だなぁ。だけどいいんだろうか、ナダルとの対戦なのに呼んじゃって……。要らぬことを考えながら試合を観る。
 いきなりナダルがガンガンとシュトラーを圧倒する。うわぁもう見ていられない、どうすんのよ。クレメンとの長丁場の後にしては疲労の色は見られなかったが、全然歯が立たないんじゃないだろうか。

ところがあっさり1セットを落とした後、彼は頑張った。どちらかといえば彼はフォアよりバックハンドが得意で、2003年は特にダウン・ザ・ラインで随分ポイントを稼いだものだが、開き直ったのだろうか、いいボールがちゃんと入るようになった。ボレーもきれいに決める。諦めることなく左右に、前後に走る。

シュトラーの粘りに対して、今度はナダルの調子がおかしくなってきた。解説の土橋さんによれば、早くポイントを取ろうと焦る気持ちがミスにつながる、とのこと。ナダルでも苛々することがあるんだ……。相手のボールを走って走って打ち返す、というスタイルはナダルに似ている面がある(ついでに言えば、ベンチでペットボトルをきちんと並べる点も似ている)。自分がやられるといやなものなんだろうか。

苛々の理由は、剥げてしまった芝に足をとられて、思うように動けないところにもあったようだ。ナダル陣営が新しいシューズを届ける。すぐには履き替えなかったが、結局何ゲームか後のコートチェンジの際に履き替えた。それでも足がもつれる場面があったので、ひょっとしたらどこか痛いんじゃないだろうかと心配になる。

しかしシュトラー、力及ばず。苦しくても勝つ、そこがナダルの凄いところ。第2セットのタイブレイクを何なく取り、第3セットでもすがるシュトラーを振り切った。結局ストレートで準決勝に進出。久々のシュトラーの大活躍は、ここでピリオドを打たれた。

でも、頑張ったよねぇ。第2セットは、ひょっとしたら取れるんじゃないかと期待させてくれた。ナダル相手にここまでできたんだから、ビールをザブザブかけて祝ってあげたいと思う。彼が一番得意とするのはハードコートなので、北米のUS OPENシリーズでもこの勢いを絶やさず、実力を発揮して欲しい。
by slycat | 2008-07-06 11:27 | テニス
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